神アプリ 64
(私もして欲しい……私も──)
茎胴を挟むもっちりした胸をたゆんたゆんと揺らす手付きを見てもとても丁寧で、愛情が籠っている。亀頭にネチネチ這っている舌の動きも汚ならしいモノを舐めているようなものではなく、彼の一部であると認め濃厚なキスを捧げているようだ。それらの行為に、髪を撫でられたことでより一層熱が入っている。
(──口でなら……私も……)
一体どのような味がするのだろう。いやらしい味と言っていたが、それだけでは全く想像が付かない。少なくとも姉の上気した顔や止まる気配のない舌を見る限り、吐き気を催すような味ではないだろう。むしろ男性器の形をした甘い飴でも舐めているような、美味しいと言わんばかりの様子である。
「20分か……美苗ちゃん、遅いなあ……」
(ふあああああ……)
男性と目が合う。しかし口から心臓が飛び出しそうになるどころか、逆に全身から力が抜けていた。
鼓動は確かに早い。バクバクと高鳴って張り裂けそうだ。けれども彼と目が合った途端視線に胸を射抜かれたような心地に陥り、骨抜きになっていた。
嬉しさと緊張感が燃え上がり、顔も身体も熱くなっていく。目が合っただけでこんな状態になったことが今までに合っただろうか? イケメンアイドルを見て出る黄色い声が、如何に安っぽい感動から飛び出すのか思い知らされる。本当の好意というのは心が奪われた瞬間にどっと湧いてきて、見惚れるあまり声も出せないということを、今、体感している。
「ほら、おいで」
やはり目が合ったというのは気のせいではなかったようで、彼は目を逸らさずにそう言った。とても光栄なことに思えて、抵抗感など全くなかった。
おずおずと中に入ると姉が横目に見て、顔を真っ赤にする。しかし彼が軽く頭を押すと、
「んぅ、ぐ……ぢゅぷ、じゅるる……」
と音を立てて身体と頭をゆったりと揺らす。
「もっとこっちに」
それはもっと側に行けるということを意味している。そう思うと躊躇いはなく、彼の股座で蠢いている姉の恥ずかしい姿に顔を熱くしながら足を進める。
「んううっ、ぁぁっ、んあああ……」
いくらか近付くと、今度は胸と下腹部の奥が、キュウウ、と締め付けられ、変な声が漏れていた。
胸と同じように締め付けられたところは脈動するように疼き、何だかむず痒い。身体も熱くなってきて、頭はボーッとしてくる。
(ああ……もう、むり……)
全身から力が抜けて、よろめいていた。まるで引き寄せられるように、彼の方へ体が倒れていく。
それを彼は受けて止めてくれた。
「こんにちは」
「ぁぁっ……」
太腿の隙間に手が捩じ込まれ、舐めるように内腿を上がっていく。
「美苗」
「あううっ!」
股の何処かを押された瞬間身体中にビリビリした刺激が駆け巡り、体がふわっと浮かぶような感覚に陥る。それがとても気持ちよくて、もっとして欲しくなっていた。
白いブラウスと薄ピンクのフレアミニスカート、そして赤い水玉模様の下着までもが床に落ちている。それらを身に付けていた少女は黒いニーハイソックスだけの姿で、顔を真っ赤にしながら出会って間もない男の顔に跨がった。
「んんぅ……」
千歳が絶えず漏らしている吐息や甘い声に、美苗の絞り出すような声が溶け込んだ。恥ずかしさのあまり身体は熱くなる一方なのだが、背筋をゾクゾクと走る震えが病み付きになるほど心地いい。
透き通るような白い肌が仄かに色付いていく。ツーサイドアップの黒髪が下りるなだらかな胸の硬く尖った先端が、全身の神経が敏感になっていることを表している。
「あん、すごいビクビクしてる……」
乳房の間で跳ねる屹立に千歳は惚れ惚れと目尻を垂らし、鈴口から吐き出される我慢汁をネチネチと舌に絡め、陶然としている。翔真は先ほどの姿勢から半身を寝かせただけなので、千歳は未だ床に跪いている。
翔真の逸物が猛々しく脈動するのは当然だ。年端も行かぬ少女がほぼ全裸で顔に跨がりペタリと座り込んでいるのだ。未成熟の胸同様、未発達の女性器が目前に迫っているのだから。
(想像以上だな……)
千歳や梨沙の眺めもよかったが、美苗の眺めは次元が違っている。ラビアが殆ど見えず、す、と縦筋が走っているだけ。純真無垢の全てがそこに表れており、それを自分の色で塗り潰すことに対して黒い愉悦が膨らんでいた。
翔真の口から舌が伸び、縦筋にベッタリ張り付いてネロリと這う。
「んんんっ!」
美苗の華奢な肢体がピクンっ、と跳ねる。毛先が小さく躍動し、胸元に落ちていく。
「ひっ、ぁっ……んああっ!」
次々に与えられる刺激に美苗は白い喉を反らして、あどけなくも艶のある声を上げる。小さな身体が、特に腰が、自分の意思に関係なく跳ね、その瞬間に気持ちいい刺激が脳天を直撃し、全身に広がっていく。