神アプリ 63
激しい鼓動が聞こえるのは覗く前と変わらないが、室内の状況を知ってしまったせいか、今は水音や艶かしい息遣いが聞こえている。
「はふぁ、んぅ、へぇぇ……はああ……ちゅる……」
湿った吐息に潜む弱々しい声が妙に色っぽく、聞いているだけで身体が熱くなる。それに伴ってイケナイ気持ちがムクムクと膨らんできて、結局また、室内を覗いていた。
(あああ……)
一度見たので驚きはそれほどなかったが、そのせいで変わらぬ事実が網膜に焼き付いていた。
男性は全裸になってベッドに腰掛けていた。姉は制服を着て、足の間で跪き、間違いなく男性器を舐めている。
「やぁん……こんなところまでいやらしい味がする……」
姉は根元の方に舌を押し付け、ゆっくりと舐め上げた。その横顔に嫌そうな様子は微塵も表れておらず、むしろうっとりと蕩けた表情に紅潮を広げていて、嬉しそうにしか見えなかった。
「ちゃんとハメて上げないと悪いからな」
「あん、そういう優しいところも大好きれふぅぅ……れるぅ……」
会話の内容はよく分からない。ただ姉の舌が裏側や側面をネットリと這い上がってる様子が、じっくりと味わっているようでとてもいやらしい。
男性の股間から聳えるモノはヌラヌラと不気味な輝きを放ち、姉の顔よりも大きいソレを姉が両手で捧げ持って愛しげに舌を這わせている。恭しく丁寧な舌使いの中に熱心さが見え隠れしており、貪欲に味わっているとも表現できるだろう。
「早くしないと美苗ちゃんが来るぞ?」
「あん……私のエッチな姿を見せるために、ドア開けたくせにぃん……」
(え……?)
クネクネと腰を捩ってヒラヒラと黒いスカートを揺らしながら紡がれた言葉があまりにも意味深長で、警鐘を鳴らす如く胸が跳ねた。しかしそう思えたのはほんの一瞬で、姉が艶やかな唇を大きく開いた時には種類の異なる動悸に苛まれていた。
(はああああ……そ、んなぁ……)
大きく開いた唇が先端に被せられ、ヌププと肉茎が入っていく。いつか何処かで冗談混じりに聞いたような信じられない行為を、間違いなく姉が行っているである。
「んぅぅ、んぅん……ぢゅっぶ、ぅんん……」
3分の1くらいが埋まってしまっただろうか。姉はゾクゾクと身震いしながらうっとりと彼を見上げると、ユルユルと頭を揺らし始めた。
(だって、アレ……ああ……オチンチン、なのに……)
ソレを姉が愛しげに口に含み、ジュルジュルと下品な音を立てて出し入れさせている。口が届く範囲は一層濡れ、卑猥な光を放っている。
「手抜きするとお預けだぞ?」
「ぅんん、んぅ、んぅん……」
姉は腰を振りながら嬉しそうな顔を一変させ、切迫した瞳を彼に向けた。眉をハの字にしながら向けられる捨て犬のような上目遣いは、同性の目から見てもゾクゾクするほど愛らしい。初めて見る姉の、オトコへ媚びる表情だった。
そんな顔で首の動きを早め、ジュブジュブと卑猥な音のボリュームを上げつつ、ボタンを1つ外していく。手に、顎を伝う粘質な涎が垂れていった。
ボタンを外しきると白いシャツをはだけた。たわわに実った乳房が直ぐに姿を現したところから察するに、下着を付けていないようだ。
「ふはぁ……んちゅ、ぢゅる……はああ、んぢゅ、へぅん……」
先端を咥えたまま頭を止めて荒い吐息を漏らしつつ、形のいい乳塊を掬うように持ち上げると、肉幹をすっぽり包み込んで上下に揺らす。
男性は心地よさそうに息を吐いて目を細めた。姉の行為が気に入ったらしく、結んでいない方の髪を優しく撫でていた。
(ああ……いいなぁ、お姉ちゃん……)
飼い犬を撫でるような優しい手付きに姉はもうトロトロに瞳を蕩かして、腰や背中をビクビクと震わせている。それでもなお胸を揺らしながら裏側の先の方を舌の腹で擦るように舐めて続けている。