神アプリ 52
「ほら、舌出して……」
(ああん……)
里美は子種の詰まった陰嚢をやわやわと揉み、長大な男根をシコシコとさすりながら、亀頭の先に目一杯伸ばした舌を寄せた。
顔射を受け入れる女なんてAV女優か変態くらいのものだろう。大半の女は後のことを考えたり、髪への被害を考慮したり、単純に顔面に浴びるのが嫌だったりして、顔射を嫌う。それが普通だと里美は思っており、里美自身も顔射なんて絶対に受け入れたくないと思っていた。
しかし今彼女は、顔で受け止めるために自ら肉棒を扱いている。それを別段不思議に思わず、むしろ、翔真がそうすると言っているのだからと鈴口の前に顔を寄せている。
(かけてぇぇん……)
熱心に手を動かしながら亀頭に舌を絡め付け、蕩けた視線を向けながら強請るように腰をくねらせている。眼鏡の知的さと相俟った妖艶さは、彼女の姿をより卑猥なものにしていた。
小さな手が愛撫している肉筒がさらに膨張し、猛々しく跳ねた。先端にねちねちとまとわり付いている舌には容赦なく種汁が飛び、へばり付いていく。
「ひゃあんっ……ハアアぁぁ、んはっ、ぁぁぁ……」
上気した顔に、眼鏡の青いフレームに、茶色い前髪に、白濁の飛沫が次々にへばり付いていく。その仕打ちに里美はトロ顔になりながら剛直をさすり続けている。
灼熱と牡臭にまみれ、里美の身体に甘い電撃が走り抜けていた。翔真の灼熱を浴びているだけで目の前に白い火花が散っていた。
顔で射精を受け止めて恍惚を浮かべている里美。翔真を見上げている蕩けた瞳が、白濁で汚れるレンズの向こうへ消えていった。
(あーダル……)
週1回のバイトに出てまだ一時間も経っていないというのに、売り場へ出るよう促すベルに対して翔真は重い溜め息を吐き、事務所から出た。
週末ということもあって宅飲みだの何だのという感じの学生客が多く、もう一人の店員が対応しているレジの前には何人か並んでいる。
「どーぞー」
と休止中のレジを開けると、後続の何人かがそちらへ移ってくる。翔真が店員として今日初めて対応することになったのは、チャラ男とギャルのカップルだった。
「お待たせ致しましたー」
翔真は営業スマイルで出迎えると、カゴの中の商品のバーコードを通していく。ジュースやら菓子やらをやり過ごし、酒をスキャンして、
「年齢確認できるものはお持ちですか?」
と問えば、ダルそうに免許証を差し出され、
(けっ。成人かよっ)
などと思いつつ、
「ご協力ありがとうございますー」
営業スマイルで免許証を返す。そうしてカゴのものを通し終えると、チャラ男に、
「3番」
とダルそうに言われ、
(「ください」だろ?)
と心の目でメンチをきり、見た目にはヘコヘコして3番の煙草を取った。
「あ、電気代っ。あっぶな〜」
会計後、チャラ男のツレのギャルが電気代の料金票を投げるように差し出し、長い付け爪で一生懸命財布を漁り始める。
(あーウゼぇ。早くしろよ。後ろ待ってんだろ? っていうかその爪お洒落じゃねーし、バカだろコイツ)
ロングの金髪を豪奢に巻いて、睫毛がわざとらしいほど長く、真っ黒なマスカラは色白の肌に目立ちすぎていた。頬にはほんのりピンクのチークを広げており、目もぱっちぱち。大人しかった子が悪友に付いていくため頑張ってギャルやってます、といったような感じだ。元のパーツがいいのかそれなりに様になって入るものの、何処か抜けているような、そんな印象を受ける。
ギャルはやっとのことで小銭を取り出し、翔真は苛々しつつも料金収納の受け付けをこなして、次の客の対応に終われる。
数分もすれば客の波が落ち着き、翔真はもう一人の夜勤に、出勤時と同じ様に声を掛ける。
「じゃ、籠ってるから忙しくなったら呼んで」
「はい」
翔真は従順な返事を聞いて事務所へ引き返す。
中には夕勤バイトの女子大生が2人残っていた。どちらも翔真とは違う大学に通っている2回生だ。その内一方は恋人がいる、のだが。
「五十嵐さぁん……」
2人は揃って甘い声を上げ、腰をくねくねと躍らせる。
「ねぇん……続きしてぇ……」
「やん、次は私からぁぁ……ねぇ、五十嵐さん……五十嵐様ぁぁ、お願いしますぅぅ……」
二人とも下には何も付けておらず、淫らな涎を内腿まで垂らしている。
「萎えた。勃たせろ」
「はい……」
丸椅子に座った翔真は、不貞不貞しく大股を開く。
2人は赤い顔で膝を付き、恭しく股間を寛げると、甘い吐息を漏らしながら剛直に舌を這わせていく。