神アプリ 28
茶色い外壁の学生アパートの302号室に家具が2つ増えた。
1つはメタリックなパソコンデスク。ガランとした机上にはノートパソコンとスマホが置いてある。
もう1つは黒いオフィスチェア。パソコンデスクで作業をする際に用いるその椅子は、肘掛けが付いたなかなかの品だった。
翔真はパソコンデスクに、体の右側を向けるようにオフィスチェアに浅く座っている。言わずもがな、彼の足の間で千夏が跪いている。
(実物化機能スゲーな)
赤い革のアイマスクを付けている千夏が陰嚢の下端から玉を1つ掬い上げ、そのまま肉柱の裏にベッタリと舌を張りつけながらゆっくりと裏筋まで舐め登る。そしてまた頭を下げて、もう一方の玉を掬い、同じように舌を這わせる。その姿を眺めるように見下ろしながら、翔真は追加された機能に感動していた。
実物化機能とは、スマホの画面に映っているものを出現させる機能のことだ。スマホの画面に映っている画像を3回タップすることで、背面にあるフラッシュを発する箇所から赤い光が伸び、実体化させる物の形に変形して、色が付き、伸びていた赤い光が消え、実物化完了となる。
ただし何でも実物化できるわけではない。
まず大原則として、この世に存在しているものでなければならない。超カワイイゲームキャラクターなどは実物化できないし、亡くなった愛しのペットも実物化することは不可能だ。
さらに、植物以外の生きている生命体は実物化することができない。生きたマグロは実物化できないが、切り身のマグロは実物化できる。亡くなっている愛しのペットとの違いは、商品として存在しているか否か、ということだ。
他にも、赤い光が伸びた先に実物化する物が出現できるだけの空間が必要となる。学生アパートの十畳の部屋に高層マンションは出現させることができない。逆に屋外であれば、スペースさえあれば可能なのだ。
翔真は昼休みに入って直ぐに帰宅し、千夏の目の前でパソコンデスクとオフィスチェアを検索エンジンを用いて見付けた画像から実物化させた。千夏は「翔真様手品できるんですか!?」という具合だったので、おそらく他のスレイブの前で出しても問題ないだろう。
それから彼は千夏のマゾ性を刺激させるために赤い革のアイマスクと赤い手枷を実物化させ、千夏に施したのである。
「はぁ、はぁ、ん、ちぷ、ちゅる、んはぁ、うぅん、れへぇ、はぁ、ぢゅるん……」
存分に肉袋や裏側を舐め濡らした千夏は、腰に頬を添えるように顔を寝かせて肉茎の側面や表側を湿らせていく。後ろ手に枷を嵌められているので屹立がフラフラと逃げ、それを口や舌や頬に受ける感触を頼りに追いかけ回す。彼女の顔は自分の唾液まみれになっていく。
「発情した雌犬みたいだな」
(あ、発情してるのか)
「やぁん……だって、翔真様のオチンチン……とっても大きくなってる気がして……あああ……」
千夏はヌラヌラと煌めく屹立に頬擦りしてうっとりと溜め息を漏らし、緑のブロックチェックの赤いスカートの中から雌汁の固まりを床に広げた水溜まりにデロッと滴らせる。
(まだ24時間くらいしか経ってないのに俺の興奮具合が分かるのか)
翔真自身、こんなに千夏を“使う”ことになるとは思ってもいなかっただろう。彼女に精液を流し込んだ回数はもう数えきれない域に達している。
「咥えろ」
「はああん……はいぃ……」
千夏はクネクネと尻を振りながら返事をすると、顔で肉柱をたどり、先端を飲み込んでいく。
「んふううう……んんっ! んっ! んぅんっ……」
下降する頭が止まると数秒ビクビクと身体を震え上がらせて雌汁の固まりを吐き出し、やがてスローに首を上下させながら舌を絡める。
千夏の艶かしく荒い鼻息が広がり、彼女の口内粘膜にゆるゆると肉幹の3分の1をさすられる中、翔真はデスクの上にある煙草を手に取り、燻らせる。
「んぅぅん、じゅぶ……じゅぶ……んぅ、じゅぶ……じゅぶ……」
たっぷりと唾液を絡めて陰茎を味わっている美少女がいる部屋に、それをさせている男が点した煙草のフレーバーが広がっていく。
とその時、デスク上のスマホが震えだした。
翔真は煙草を灰皿の縁に持たせかけ、千夏の頭に片手を起きながら左手でスマホを取った。
鈍くなった千夏の頭の動きは、翔真の手に促されて元の深いストロークへと戻る。少しスピードが上がり、金色の髪が揺れ始める。
「じゅぶぉ……じゅるる、んふ……じゅぶん……じゅるじゅる……じゅぷっじゅぷっじゅぷっ……んふぉ……」
そんな音を立てて屹立にしゃぶりついている千夏を股座に控えさせたまま煙草を指に挟み直して連絡を寄越した相手を確認する。
(千歳?)
それは、千歳が友だちを紹介したいという内容のメールだった。
翔真は千歳の友人という人物の容姿は評判などを訊き、最後に、漢字表記のフルネームを尋ねる。
千夏が咥える陰茎が暴れ回り、彼女は終始うっとりとして激しく頭を揺らしていった。