神アプリ 3
「サン、ニィ、イチ……」
あの機械音声の後、やはり安っぽいシャッター音が響く。
「あん……次、わたしぃ……」
千歳が胸を感触を楽しませながらせがむ。
プリクラというインスタントな密閉空間の中で美少女二人に腕を取られ、交互に唇を合わせる。そんな夢のようなチュープリを撮ろうと言い出したのは彼女達の方だった。
「あん、ダメぇ。次ラストだもん……」
離れた翔真の唇を追い、彩菜が口角の辺りに尖らせた唇をあてた。
「ええ? 順番でしょ? 彩菜狡いよ……」
千歳も翔真の唇を求め、左の口角に唇の先を届かせる。
「仲良くしなって……そうだ。三人一緒にしたらいいんじゃないかな?」
「ああん、それイイ……」
「五十嵐さん天さぁい……」
美少女二人の甘い賛同の後、彼の口角からニュルニュルと舌が差し出され唇の隙間をこじ開けようとする。プリクラなので顔は写したいということなのだろう。
翔真は促されるように口を開け、舌を伸ばした。途端にヌメヌメと二枚の舌が這い寄り絡み付く。
一人の男に二人の美少女が口を寄せ、三枚の舌が宙で戯れる。水が跳ねるような音と二人の美少女の吐息が狭いボックス空間で解け合う。
「サン、ニィ、イチ……」
パシャッ、とシャッター音が広がる。その後、美少女達の甘い吐息の呼吸音が戻ってくる。
「あむっ、ちゅ、ちゅる」
「ぴちゅ、んぁ……ちゅふんっ……」
撮り直しを問う三十秒の間、二人の美少女が一人の男の舌を舐め回す。
美味な汁を滲ませながら這う二枚の舌に、翔真は気が遠くなるほど獣欲を沸かせていった。ただでさえベッタリと甘えられて発育のいい胸の感触を教えられており、そこにこの贅沢な舌フェラだ。無理もない。
翔真は右手を白いショートパンツの下に触れさせ、左手を青いデニム地のスカートの中へ捩じ込んでいった。
「んはあああ……」
「あ、うううん……」
拒む様子もなく二人の美少女が甘い声を上げ、舌を震わせながら這わせる行為を続ける。
「うわ……すげえ濡れてる……」
「やん、あっ、んんっ、変な声、出ちゃう……あんっ……」
左手にはベトベトに湿っているショーツのクロッチが触れ、そこを撫で回すと千歳がプリプリと尻を躍らせて艶のある声を聞かせる。
右手ではショートパンツの底をこちょこちょとやり、彩菜は腰を揺すって息を荒らげている。
「ね、ねえ、うち来ない?」
翔真は玉砕必至の言葉で初めてナンパらしい言動に出る。
二人の美少女は考えることもせず、当たり前のように答える。
「五十嵐さんがそう言うなら……」
と、濡れた声で。
茶色い外壁の学生アパートは3階建てで、各階には10畳の部屋が5部屋ある。翔真の部屋は3階の302号室だ。
市バスで30分かけて下宿先に戻ってきた彼の両腕には二人の美少女が絡み付いている。出かける時には、こんな事態になろうとは思ってもみなかっただろう。
「あ、近い」
彩菜が辺りを見回しながらこぼした。
「え?」
翔真は鍵を差し込んで、回す。
「私の家まで五分もかからない。やあん、毎日来ちゃうかも……」
「私も毎日来るぅ」
千歳が負けじと、しなだれかかりながら張り合った。
「学校から十分もかからないし」
「そうなの?」
「うん。私達、常磐(ときわ)女学院に通ってるから」
「俺ここが地元じゃないから学校言われても分からないんだけど……」
「じゃあいろいろ教えてあげる……」
などと語らいながら、二人の美少女は翔真の下宿先に上がり込んだ。
「片付いてる……」
「綺麗にしてるんだね……」
そのような感想も早々に、二人の美少女は翔真に詰め寄った。
「それで……何して遊ぶんですか……?」
テレビで向かい合うかたちでベッドに縁に腰を下ろした翔真に、右から彩菜が身を寄せる。
「私、さっきみたいに触って欲しいんですけど……とっても気持ちよくて……」
左からは千歳が、腰をモゾモゾさせながら寄りかかる。
二人の巨乳が翔真の腕を挟み込み、二人の麗しい唇は翔真の口に狙いを定めていく。
「ちゅふぁ……んっ、んっ、はああ……」
「はぅん、ちるっ、れふぅんっ、ちゅぴ」
二人はグイグイと身を乗り出して翔真の唇を求め、積極的に舌を差し出していく。翔真の舌が伸びるや否や我先にと舌を絡めついには勢い余って彼を押し倒すまでに発展した。