神アプリ 18
弾みが付いた抽送に千夏の嬌声も跳ね、周囲にばら蒔かれる。絶頂を重ねる彼女の身体は時を悟るようにうねり乱れる肉壺を収縮させている。
しかし膨らんできた剛直は肉の隙間から取り上げられた。
「ああぁぁぁ……翔真様ぁぁぁぁぁ……」
千夏はなりふり構わず尻をくねらせ、陰茎をせがむ。その臀部の片割れに平手打ちが飛んだ。
「ひぃぃぃん!」
「ついでに昼食もとるって言ったよな?」
用事はまだ終わっていない。外に行くから胎内の精液を掻き出したのに、今ここで中に出してもらうと、逆流した体液を足に絡み付けて歩き回らなければならない。黒いニーハイソックスにへばり付く白濁液はよく目立つだろう。
千夏は痺れきった頭で考え、隣に座った翔真へ濡れた瞳を向ける。
「続きは口で」
「ああぁ、はいぃ……」
翔真の前に移った千夏は地べたにペタンとへたり込み、自分が溢れさせた愛液に濡れ光る逸物に両手を添える。次は顔を寄せ、自分の雌臭をぷんぷん漂わせているソレに舌を伸ばし、根元の方に絡んでいる本気汁を綺麗に舐めとりながら先端まで滑らせていった。
千歳は彩菜と一緒に茶色い外壁の学生アパートに入り、302号室を目指して階段を上がっていた。その部屋には運命的な出会いを果たした5つ歳上の青年が住んでいる。出会った数分後には全てを差し出してもいいと思えるようになって、数時間後にはエッチなことまで及んでしまったほどだ。
「ドア開いてるって」
と訪問の連絡を入れた彩菜が嬉しそうに告げた。頬に朱が差している。
彩菜も彼のことが好きなようだった。むしろ彩菜が先に一目惚れして、数分後に千歳が彼に運命を感じたのだ。僅かな差とはいえ千歳の方が後には違いなく、たとえ運命めいたトキメキを感じたとしても自分は一歩引くべきではないだろうかと思いながら、体は彼を求めてベタベタとくっ付いてしまっていた。
そんな千歳に彼は「仲良くしろ」と言い、彩菜と一緒に彼を想うことを許した。恋人になって欲しいとか結婚したいとか思っていたのだが、彼は自分も彩菜も傷付かない素晴らしい提案をしてくれたのだ。彼への想いを捨てなくてもいいということに途方もない救いを感じ、独占したいなんて考えていた自分が恥ずかしくて仕様がなかった。
あんなに素敵であんなに気持ちいいことをしてくれる人を好きでいられる幸せ。そんな素敵な人と同じ時を過ごせる悦びは、独占欲を捨てれば純粋に味わえる。彩菜も同じように思っているから自分も彼も批難したりしないだろうと千歳は考えていた。
「やっほー。来たよー。あっ……」
302号室のドアを開けた彩菜が玄関口で固まった。後ろから千歳も中に入りドアを閉め、彩菜の肩口から室内の様子を覗ってみる。
「え……?」
中には運命の人である翔真がベッドの縁を椅子にして座っているのだが、下半身裸の彼の足の間に女性の姿がある。髪を金色に染めている彼女は床に女の子座りして、肉柱の裏側にベッタリ張り付けた舌をゆっくりと登らせていた。彼女らを横からアングルで見ているので、彼の逸物の大きさ、あるいは彼女の顔の小ささ、おそらくどちらも正しいのであろうが、それぞれのサイズが際立って見える。
「れふぁあああん……ん、ぁっ、んふう……れろぉぉ、んぢゅ……」
女性は湿った荒い吐息を漏らして、彼の逸物を舐める行為に心酔しきっているかように、ベッタリ押し付けた舌をじっくりと這わせていた。いつからそんなことを行っていたのか、肉柱は既にヌラヌラと妖しく輝いている。
彼女が彼に向ける視線は千歳が見てもゾクッとするほど色っぽく、身も心も魂も捧げるほどに彼への想いが溢れている。顔も赤く染まっており、腰もモジモジさせて、彼にそうしていられることに悦びを感じていることは明白だった。
(あの人も一緒なんだ……翔真様にあんなに惚れきってる……)
訊かずとも、陰茎を丁重に捧げ持って貪欲に舌を這わせている淫蕩した顔を見れば明らかだった。
そして千歳は、その彼女の想いを翔真から突き放そうとはしない。彼女の想いを受け入れて、消化する。そうすることで誰も傷付くことはないし、皆で翔真を想うことができる。皆で幸せを共有できるのだ。
「んああ、翔真様ぁ……私もエッチなことしたい〜……」
数分、もしかしたら数十秒だったかもしれない呆然と立ち尽くしていた彩菜が靴を脱ぎ捨てて中に上がった。千歳と同じようにショックを柔軟に吸収し、憤慨する様子など一切なく翔真に甘えに向かう。
手荷物を適当に置いて翔真のところまで二、三歩という辺りで愛欲が爆発したのか全身をゾクゾクと震え上がらせ、翔真の横からしなだれかかっていった。
千歳も後に続いて上がり、荷物を適当に置いて翔真に近付いた。そして二、三歩という辺りで甘い電流を全身に巡らせる。
(んあああっ……)
突発的に逆巻いた愛欲に炙られ身体が火照り、頭がボーッとして理性を遠退かせていく。翔真へ想いが溢れだしてショーツを濡らし、子宮がキュンキュンと疼いてくる。全身の感覚が鋭くなっていくようで、乳首がカチコチに勃っていくのが千歳自身にも感じられるほどだ。
「あああぁぁ……翔真様ぁぁ……」
千歳も崩ずれ這うようにベッドに上がり、翔真の横から詰め寄っていた。