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神アプリ
官能リレー小説 - ハーレム

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神アプリ 16

 それを聞いた男は軽く宙に視線をやってから、

「じゃあ必要になったらもらうよ」

 と告げる。

「ありがとうございます!」

 俊明は心の底から述べて額を地面に付けてから、立ち上がった。必要な時に声を掛けるということは、今は必要ない時なのだ。男の言葉や声色から、暗にここから立ち去れというメッセージが窺えた。
 だから俊明は、濃厚な接吻を始める男と恋人を前にしても何の鬱憤も持たずにその場を離れていた。



(信頼って、そういうことか)

 どうやらマスターである自分の言動に何かしらの理由をこじつけて、それが最良だと判断するようになるのが信頼≠ェONになっているときの恩恵らしい。千夏と舌を絡め、数秒止めていた彼女の胸を揉む行為を再開させて、俊明を見送った視線を千夏のそれと合わせながら翔真は信頼≠そう判断することにした。

「ねえええ……ああ……翔真様ぁぁ……」

 千夏はここに着いてからずっと、静脈を浮かせて反り返っている逸物に指を絡めて柔らかに扱いている。小さな手の長く美しい指は肉茎に回りきっておらず、惚れ惚れとその長大さを感じるようにゆっくり上下する手の動きはより一層卑猥だった。翔真の予想と違って、俊明がその様子を見ることはなかったが。

「んはあっ、ああんっ、あっ、ああ……」

 翔真は、白いニットの生地を押し上げている胸の先のしこりを摘まんでクリクリと嬲りながら神アプリのことを考えている。
 男でもスレイブに登録できることは分かった。男初のスレイブは作田俊明という人物で、今彼の右側で肢体をビクビクさせている千夏の恋人。設定は信頼・忠誠・服従がONの状態だ。因みに陰萎とは勃起不全のこと、つまりインポテンツのことだったのであまり魅力を感じず、OFFのままにしてあった。
 そして、一方的に名前を知るだけではスレイブと化さないことも判明した。翔真と俊明は今の今まで面識がなく、電話口でのやり取りだけではスレイブとして機能していなかったことは明白だ。実際金を要求したら怒声が返ってきた。
 さらに、スレイブが翔真の名前を知らずとも翔真の姿を視認した瞬間にスレイブとして機能することも分かった。俊明に自分の名前を明かさないよう千夏に命じており、俊明は名前も知らない男を信頼しきっているのだ。
 つまり他人をスレイブにするためには、名前を知ることと相手に自分の姿を見せることをクリアしなければならない。

「ああんっ、翔真様ぁぁ……翔真様ぁぁ……」

 俊明の姿が消えたことで千夏は翔真の名前を口にしまくっている。彼の名を呼ぶだけで幸せそうな表情を浮かべて、逞しい屹立を惚れ惚れとさすっている。

 60分の間に口内射精、胎内射精、口内射精と3回も達しているのだが、翔真の逸物は全く萎れていなかった。
 翔真はマスター≠フページにあった絶倫≠ONにしている。つまり彼は今絶倫状態で、設定をOFFにしない限り絶倫なのである。「24時間は絶倫状態」という制限はあるものの、1時間の休憩を挟むだけで、また24時間復活する。結局のところ普通に睡眠をとれば起きてから寝るまで絶倫なのだった。
 他にも運動神経・動体視力・視力などなどマスター≠ノは多くの設定項目があり、使えそうなものは全てONにしている。中でも記憶力≠ヘ優れており、千夏の部屋の内装を思い出そうと思えば写真を眺めるかのように鮮明に思い浮かべることができた。一瞬だけ見えたフルネームなどを簡単に思い出せるようになった、ということである。

 他にも変わったところがあった。スレイブ帳が男女で別れて表示されるようになっていた。スレイブ帳の上部に雌雄の記号が表示され、それを押せば男女の表示が切り替わる。標準は女性ページらしく、アプリ起動時は女性のスレイブ一覧が名簿順で表示される。
 また、女性のスレイブ一覧ページにおいて、美幸の名前の右に妊娠可≠ニピンクで表示されていた。今日中に出せば妊娠するということだろうと考えが至るのは簡単だった。そして裏を返せば、妊娠可≠フ表示がなければ妊娠しないということでもある。

 因みに、千夏の右横に妊娠可≠フ表示はない。

「よし。じゃあそろそろハメてやるか」
「ああんっ……」

 千夏は座っていたベンチに膝を付き、風避けの板を掴んで尻を突き出した。翔真が緑チェックの赤いスカートをペラリと捲れば形のいい尻がすっかり丸見えになる。彼女は上下の下着を付けず服を纏っているのだった。

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