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神アプリ
官能リレー小説 - ハーレム

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神アプリ 142

 彼女は目を細め、緩んだ頬を上気させる。持ち上げられている尻がピクピクと跳ねていた。

 男は口の一端を吊り上げると、徐に立ち上がった。

「あっ……」

 彼女は追いかけそうになり、耳の先まで赤くして、横座りになる。

「あの……来週も来るんですか?」
「うん」

(週に1回なんて……ああ、絶対にいつか……)

 絶対にいつか、あの逸物で貫かれてしまう。たっぷりと溜め込んだ欲望を口に1回出しただけで済むはずがない。週に1度なのだから。

 ────たった週に1度だけなのだから……

 もう会いたくない男が部屋を出ると、彼女はもう会いたくないはずの男を目蓋の裏に浮かべながら秘部に手を伸ばした。

 煙草の香りが残る部屋に女の濡れた声が広がっていく。

 ☆ ☆ ☆

 ぱっちりとした目が鏡を覗き込んでいる。整った顔立ちは初恋にときめく乙女のように頬を赤らめており、薄桃色の唇はウォーターリップを重ねられ艶やかさが際立っている。
 膝上5センチの、赤いサーキュラースカート。その上に合わされた七分袖のカットソーは桃色のボーダー柄。漆黒を塗り潰したような艶のある黒髪はセミロングで、ストレートパーマがあてられている。
 洗面所に立つ彼女は何度も首を捻りながら自分の容貌をチェックしていた。まるで今からデートに向かう少女のようだ。

「あっ──」

 ドアチャイムが鳴り、彼女の頬は赤みを増した。
 玄関に出ると、ドアを開けてもいないのに腰からゾクゾクと甘い悪寒が舞い上がる。それは、ドアの向こうに待ち人がいることを裏付ける現象。
 しかし。

「あ……え?」

 ドアを開けた彼女は、蕩けた顔を慌てて作り直す。そこに待ち人はいたのだが、彼以外にも人がいたのだ。

「初めまして……小野田恭子といいます……」

 待ち人にしなだれかかっている女性が濡れた瞳を向けて名乗った。あまり年齢差を感じない恭子という女性は羨ましいほどの美貌を上気させ、彼の手が回されている腰をもじもじと揺らしている。

 そしてもう1人。

「ああ……すごく可愛い人……あ、私は多野美幸です……」

 恭子の反対側で腰に手を回されている美幸もトロンと瞳を蕩かしていた。

「は、はあ……私は岩本彩月です……」

 状況が理解できないながらも、彩月は条件反射のように名を名乗っていた。

「知ってる……ふふふ」

 美幸は薄く笑った。そのあまりの妖艶さに彩月は愛欲を逆撫でされ、吐息を漏らしていた。

「ああ……あの、これは……?」
「見てのとおりだけど?」

 彩月にお預けを言い渡された犬のような視線を寄越された青年は、ニィ、と口角を歪めた。

(あああ……そんなぁ……)

 彼に身を寄せている2人の美女は、腰から前に手を回されるとミニスカートを摘み上げる。ショーツの底を押し上げながらも指を這わされると熱い吐息を荒らげてクナクナと腰を捩らせる。その光景に頬を上気させた彩月は、3人を中へ招き入れた。



 昼下がり。レースカーテンを抜ける日の光に室内は白く照らされている。窓の向こうで平日の街が午後の活動を始め、窓の内側では爛れた空気広がりつつある。

「ふああっ……」

  ソファに浅く掛けている翔真に肩を抱かれ、彩月は混乱している頭をクラクラさせながら無抵抗に身を寄せた。彩月の反対側に控えている美幸は早々に翔真の上着を脱がせ、自分の衣服も脱ぎ捨てて、黒いレースの飾りがあるピンクの下着姿でしなだれかかっていた。

「ど……どうなってるの……?」
「だから、見てのとおりだよ」

 カチャカチャとバックルを弄り回す音が消えると、彩月は翔真を見つめたまま頬に朱を差す。恭子がズボンを下げたことで勢いよく飛び出してきた屹立が、彩月の目の端で強烈な存在感を誇示している。

「ヤるなら大人数の方が楽しいからね。恭子には運転してもらって、美幸は道中の暇潰し。せっかく有給を使わせて連れてきたんだから、彩月にも紹介しておこうと思ってさ」

 後部座席で淫戯に耽る美幸の悦ぶ声を二時間余りも聞いていた恭子は、餓えに餓えた愛欲を爆発させて肉棒に舌を這わせる。夢中で肉柱を舐めずるその姿は可憐な容貌からは想像もつかない、淫獣と呼ぶに相応しいほどの勢いがあった。

「だけど、彩月さんは翔真様の女じゃないんでしょう?」

 美幸は胸板に指を這わせながら妖しく目を細めた。

「さあ、どうだか。来るもの拒まずだから、彩月次第かな? 身体だけが俺のものでも構わないし」
「身体だけ……」

 それは彩月にはとても甘い待遇に聞こえた。和彦は生活を維持する上でのパートナーには申し分ないのだから、それを手放さずに翔真と性の悦びを紡ぎあえるのは夢のような話だ。

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