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神アプリ
官能リレー小説 - ハーレム

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神アプリ 117

 沙織は美幸に、里美は知代に、押し倒さんばかりの勢いで絡み付き牡の樹液を舐め取り、レズキスで分け合う。上半身に撒かれたご褒美は景子と綾子、そして恵理も加わって恭しく舐め拾っていく。千夏はスローに頭を揺らしながら残滓をかき集め、恍惚を浮かべていた。



 押し付けた唇がそっと離した彼女は、ぱっちりした瞳を上目遣いに向ける。照れからか、白い頬に朱が差していた。

「っかああ! これが毎朝続くのかあっ」

 感動に目を潤ませ天を仰ぐ彼に、彼女はちょっと呆れ気味に、しかし嬉しそうに表情を綻ばせる。

「もお……いつも通りじゃない……」
「それりゃそうだけど、今日から毎日だろう? 生きてて良かったあああ!」
「大袈裟……生きててもらわないと困るって」

 クスクス、と上品に笑う彼女は、彼のネクタイを絞り直す。濃紺のネクタイに白い指がよく映えた。

「じゃあ、行ってきます!」
「行ってらっしゃい。和彦さん」

 彩月は名残惜しそうに、あるいは優しく送り出すように、和彦の胸に手をあてた。

 和彦の両親にも結婚の許しを得、彼女たちは2人の生活を始めるに至った。入籍は式を挙げたその日にすることにしており、式場探しは始めたばかりだが、新婚生活に入ってから主婦業を行うことに不安があった彩月は既に退職している。入籍後はパートを始めるつもりでいるため、主婦業専念はそれまでの間の期限付きだ。

 2LDKの和彦の部屋に、病院の寮から越してきたかたち。今彩月がいるマンションの一室には、和彦の残り香で溢れている。

「ええ、と……まずは掃除から……」

 などと呟きながらリビングに戻る。

「でも洗濯機を回しながら掃除機をかけた方が効率的な気が……」

 踵を返す。その時、テーブルの上にあるスマートフォンが目の端に入った。
 取り敢えず手に取ってみる。特にメールなどが来ている様子はなかった。

「…………」

 午前7時過ぎ、和彦が出社。それから午後6時過ぎくらいまで彩月は1人。

「ん……」

 スマートフォンの画面を白い指先が撫でる。

「はああ……」

 アドレス帳から開いた五十嵐翔真の画面に、彩月の呼吸が落ち着きを失う。和彦の実弟である翔真の側にいるだけで愛欲が逆巻き、身体が火照るのだが、今それをかなり抑えた高揚感に苛まれていた。名前を見ただけで、である。

「はあ……ああ、んぅ……」

 昨夜、和彦に抱かれた身体は法悦を得られなかった。愛情に満たされた心は、何処かで充足を覚えていなかった。快感に重きを置けば翔真の方が何倍も気持ちいいと感じる身体になってしまっていることを、皮肉にも、和彦に抱かれるたびに思い知らされる。

「んううう……ふううう……」

 スマホに表示されている名前を見つめたまま、彩月の腰が揺れる。翔真のことを想いながら、テーブルの角で秘部の溝をなぞるように。
 フリガナは表示されていないので、五十嵐翔真≠フ読みがイガラシ ショウマサマ≠ノなっていることは誰も気付かないだろう。



 常盤女学院の構内にある会議室にて、多くの役員を前に新一がマイクを握っていた。

「で、では……お手元の資料からまずはこちらを……」

 新一が資料をペラペラとやる。彼の手元を映すカメラの映像が、彼の背後にあるスクリーンに投影されている。それを元に役員らも何枚かの資料の中から同じ1枚を探した。

「こ、これはっ……?」

 1人、また1人と、驚嘆に似た声を上げた。新一の背後にあるスクリーンには、A4サイズに引き伸ばされた青年の顔写真が映っている。

「え、えー……こちらは五十嵐翔真というお方なのですが、来年度から、高等部の特別理事として迎えたいと思っております」
「おお……」

 下は幼稚園の役員から上は法人団体の会計監査長まで唸る。その感嘆に後押しされ、新一の緊張も若干解れた。

「つきましては、迎え入れる準備として、当校の男性職員を女性職員に変え、運営面に携わったいる男性職員は、私を含め、別館に移りたいと思っております。今回お集まりいただいたのは、別館建設の予算承認をいただくためでありまして──」
「待ちたまえ。このお方を迎え入れることと運営役員を別館に移すことと、一体どういう関係がある?」
「うちの中学校にもう1つ体育館を建てた方がよっぽど有意義だと思うが……」

 今年度予算の申請で第2体育館の新設を却下された中等部の役員が、会計監査役員に続いて表情を渋らせる。施設に関する費用は、今年は各学校の冷暖房設備改修に充てることに決まっていた。

「そ、それは……このお方のご希望で……」

 新一は頬にハンカチをあてながら釈明した。しかし、その一言が、この場にいる全員の目の色を変えさせる。

「ううむ……おそらくこのお方は、思春期を迎えた女性に異性という刺激を極力取り去ることで、勉学向上に繋げようとしておられるのでは……?」
「なるほど。バレンタインデーに男性職員に贈るチョコレートを作って勉強面が不安だと、保護者から苦情があったことがありましたな」

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