まおーに任命されました。 62
「なんとっ……あのパラソルッカですか……」
俺ががっかりしているところに、父さんの驚嘆が飛んできた。
「あ、はい。まぁ……」
旦那さんは満更でもなさそうに頭の後ろを掻いていた。
パラソルッカと言えば、三本の指に入る超大手の電機メーカーだ。
テレビCMで見ない日はない。
旦那さん、そんな有名な所に勤めてたのか。
そんな人の奥さんに毎朝裸エプロンの四つん這いで出迎えさせ、自分でおっぴろげさせた穴にハメてると思うと興奮度も少し上がるなぁ。
しかも嬉しそうにヨガってんだから。
その洋子はというと、全て並べ終えたのか、やはり俺の右斜め前の椅子を引いているところだった。
「では皆さん、どうぞ召し上がって下さい」
タイミングを見て旦那さんがそう言い、どうぞどうぞと父さんのグラスへワインボトルを傾ける。
「魔王様はどれが良いですか?」
洋子が身を乗り出して、アップルジュースとお茶の紙パックに腕を伸ばす。
「じゃあ、お茶で」
そう言うと、洋子はお茶を注いでくれた。
こういうときは、洋子は父さんにお酌をするもんなんじゃないだろうか……。
そう思っている俺を余所に、お茶を置いた洋子は
「どれから食べます?」
と、顔を覗き込んでくる。
「え……じゃあ、ビーフシチューを……」
言うと、洋子は俺より早く俺のスプーンを取った。
「は?」
面食らう俺に微笑みかける洋子。
俺の前の皿からビーフシチューを掬い、左手を添えながら口元へ寄せ
「ふぅ、ふぅ〜……」
息を吹きかけ
「どうぞ。あーんしてください、魔王様……」
と、蕩けた瞳で見つめながら言ってくる。
その様子を食い入るように見ていた友梨と姉さんは
「おもてなしって、そういうことなのかしら?」
「お兄ちゃんはもうそんなの飽きてるって」
等と、妖しすぎる微笑を浮かべながら口々に言った。
「え……そうなんですか?」
洋子は差し出したスプーンを引っ込めて訊いてくる。
「まぁ、いつも姉さんにしてもらってるし……」
「それに、晩ご飯のときはいっつも友梨がしゃぶってあげてるしね〜」
友梨は勝ち誇った声色で言いながら右手を俺の股間に伸ばし、あやすように撫で回す。
「わ、私っ、おしゃぶりしますっ。魔王様のオチ○チ○、洋子におしゃぶりさせて下さいっ……」
何言いんだすんだオイっ。
「ダメダメ。友梨がコキコキするから、あなたはタマタマでも舐めてたら?」
って、何で友梨が決めるんだ!?
「早くしないとタマタマもお預けよ?」
姉さんまでノってくるんですかっ。
「はい……妹様、お姉様……」
お姉様は良いとして、妹様って初めて聞いたぞ……じゃなくてっ。
「お、おいっ、洋子……」
そそくさとテーブルの下へ潜り込んでいく洋子。
たじろぐ俺。
妖しさを増す友梨と姉さんの笑み……。
「ああぁ……魔王様ぁ……」
股座からひょっこり顔を出した洋子は、頬を赤らめて俺を見上げる。
「ほら、ズボンとパンツずるーんて下げて、タマタマに一杯キスしなきゃ……」
友梨がクスクス笑いながら言うと、洋子は躊躇いもなくベルトを緩め始める。
ちらっとこちらを窺っていた旦那さんは
「いやぁ、すみません。魔王様のお母様にお酌してもらえるなんて夢みたいです」
とか言いながら、友芽に勧められるがままにワインつがれてるし……。
その間にもズボンとパンツがずるーんと下げられ、半勃ち未満の息子が露わにされる。
「はん、魔王様のオチ○チ○……心からおもてなし致しますぅ……」
最早俺に言ってるのか逸物に言っているのか判別出来ない。
愛しげな洋子の視線は魔王棒を見つめていて、次の瞬間にはうっとりと目を閉じていた。
鼻先でシャフトを持ち上げるようにしながら玉袋へ惜しげもなく唇を密着させ、そのまま洋子は俺の顔を見上げる。
「洋子さん……だったかしら? 見てるこっちが恥ずかしくなるくらい、お尻をフリフリしてるわよ?」
背もたれに身を預ける姉さんが、テーブルの下に視線を向けて言い、やっぱり妖しく微笑する。
言っておくが、姉さん人のこと言えねーぞ。
勿論友梨も、友芽もな。
一旦唇を離した洋子は
「あふんッ……んッ……」
左の玉に、やはりぶちゅーとキスをする。
鼻から抜ける熱い吐息が根元に吹き掛かり、心地良い。
次に右へ長い口付けを行っているとき、再び友梨の右手が伸びてきた。
「お兄ちゃん食べよ? 熱いうちにさっ」
言いながら亀頭を起こすようにシャフトを握った友梨は、優しく上下に扱き始めた。
「そ、そうだな……」
俺はスプーンを取り、ビーフシチューを掬った。
ほぼ同時に熱い滑りが右の玉を掬い上げ、不意打ちの快感に腿を弾ませてしまっていた。
「ねーえー、健ちゃん……」
姉さんは背もたれから背中を離し、前へ体重を乗せながら話しかけてくる。
途端に
「はへ……はあッ、ぁッ……あふぅッ……」
洋子の吐息が弾み、左右の玉を弾く舌の動きには若干の勢いが加わった。
「お母さんから聞いたんだけど……お母さんのこと、名前で呼ぶようにしたらしいわね?」
「ああ。それが?」
洋子の舌は大きな舐め上げを始め、一つの玉をしっかりと持ち上げた。
半勃ちを通過した肉茎は、友梨の小さな手の中で更なる膨張を促されている。
友梨は器用に左手で食事を進めながら、時折頬杖を付いて洋子の方を眺めていた。
その妖艶な微笑の中に侮蔑の色を視線に込め、それを見た洋子は恥ずかしそうにしながらも舌の動きを快活なものにさせている。
「お姉ちゃんは名前で呼んでくれないの?」
姉さんは僅かに揺れながら、俺にそう言ってくる。
揺れると言うより……もぞもぞ?
トイレでも我慢してるのだろうか?
「はぁ……仕方ないな。姉さんが呼んで欲しいなら」
俺が全てを言い切る前に
「あああッ……んあぁッ、はふぁッ」
突然、洋子が明瞭な喘ぎ声を上げた。