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まおーに任命されました。
官能リレー小説 - ハーレム

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まおーに任命されました。 108

「もうそんな時間だったのか」

 起きてから時計を見ていなかったので、今はスモークの状態になっている大きな窓ガラスからの光だけで何となく時間を予想していただけなのだった。

「ケイシー、千奈美っ。シャロルとメイリンに例のプレゼントを。その後自家製ワインの注ぎ方を教えてやれ」

「「はい……魔王様……」」

 肌に肌を重ねていくハゲの被害者達を羨みながら、オモチャの四人は離れていった。

「あんっ、早くぅ……気持ち良くしてぇん……」

「魔王様の逞しいモノが欲しいのぉ……」

 などと、両サイドから妖精のような顔を寄せて接吻をしてくる二人に

「種付けは平等に。それ以外で子種を搾れ」

 と、接吻をベロチューにしてたしなめる。

「まおー様ぁ、あそこがむずむずするぅ……」

 そんな舌っ足らずの声には

「どれどれ……」

 と指を向け、湿った縦筋を解すことで慰めてやる。

「んふぅッ……このチンポが欲しかったのぉ…」

「ああんっ、頭から離れないのぉ……オチンポ、ガチガチにしてぇ……」

「魔王様の体って、どこを舐めても私まで感じさせてくれるのね……んはぁぁぁッ……」

 やがて俺の体は上下の口で涎塗れにされた。



 そして数日後。
 ケイシーの話では、早々に作製したアメリカ政府への書類は父親の手を通して既に大統領の元まで届いたとのことだった。
 ケイシー自身は書類を渡してからは会社のプロジェクトに専念してる状態で、少しでも早く退社し、千奈美の補助に回りたいと言う。
 千奈美は会見会場となる劇場を押さえ、設備等を把握しながら当日の流れを円滑に進めるためにケイシーの案に改良を加えたりしている。
 その段取りの良さに俺は感心するばかりだった。
 なんでも千奈美は、元社長秘書。
 スケジュール管理は勿論のこと、リスクマネージメントの面でも優秀だったようで、社長への提案や現場指揮者への指示なども行う、所謂出来る女らしい。
 プレゼンやプラニングは並だが、そこからの改善やリスクの可能性を洗い出す能力は高いと、ケイシーも一目置いているようだった。
 それなら俺が本物だっていう可能性も考えとけよな……。
 メイリンはちゃんと劇場側の許可をもらってから別室にあるパソコンにかじりついてセキュリティに侵入、その甘さや考えられるサイバーテロ対策等々をまとめにかかっていた。
 合間にエロゲーという休憩を挟みながら……。
 シャロルはモデル続行を宣言し、多忙を極めていた。
 モデルを続けるように言ったのは俺で、雑誌や広告、CM等で世の視線を否応なしに向けさせる絶世の美女をオモチャのように扱う興奮をとった結果だ。
 それに、魔王支援団体の広告塔としても十二分。
 会見会場で正式に承認すれば、組織の顔になることは目に見えていた。
 男女問わない熱い支持に加え、魔王と密接に関係しているという羨望も加われば、シャロルの人気には拍車が掛かるだろう。
 それに、芸能界へのコネクションも確保できる。
 同じモデルは勿論、女優やアイドル、アーティスト、女子アナといった、俺の知らない世界を生きる女達へ手を回し、好きなように抱きまくれるというわけだ。
 そんな目眩く日々はもうすぐそこだというのに、夜景を一望できる大パノラマのガラスにうっすらと写った俺の顔は浮かない表情をしているように見えるのだった。

「魔王様……?」

 と、静寂の中から声が聞こえ、俺は夜景から視線を移した。

「ケイシーか」

 大きなソファの中央付近の背もたれを倒し、それに腰掛けて夜景を臨んでいる俺。
 そこに、数多の裸体の中からむくりと起き上がったケイシーが這い寄ってくるところだった。

「寝られないのですか?」

「時差ボケが直らなくて……」

 ここに来てから一歩も外に出ていないため、その生活ぶりは我ながら自堕落なもの。
 朝、ハゲに集められた女達やケイシー達を見送った後はホテルのスタッフを呼び寄せて快楽を尽くし、寝てる。
 夕方に起きればホテルスタッフやオモチャ相手に暇を潰し、帰ってくる女達を取っ替え引っ替えに侍らせた。
 トイレはホテルのスタッフ二人を専属として設け、大小ともに口へ出す。
 メシもルームサービスで終了。
 全てが電話一本で済み、俺はスイートルームから出る必要がない。
 そんな生活リズムで時差ボケが直るはずもなく、かと言って一晩中抱けば周りの女達の生活リズムが崩れるので被害者への種付けは初日以降しておらず、奉仕に疲れて眠りに落ちていくのを見届けたらこうして夜景を見ることが多くなっていた。

「座れよ」

 隣のソファの背もたれを倒すと、ケイシーは俺を真似て腰掛け、寄り掛かってくる。
 そして、自分の反対側に置かれているキャスターの付いた小さなテーブルが目についたのか

「それは?」

「ん? オレンジジュースだけど?」

 そう返し、俺もテーブルを見遣った。

「ふふっ、可愛い」

「うるせっ。オレンジジュース以外には酒か水しかなかったんだよっ」

「何か頼みましょうか?」

「いや、ルームサービスだと皆起きるかもしれないし」

「……お優しいんですね」

「ただの鬼畜だと思ってたのか?」

 俺がふっと笑って首を捻ると、ケイシーも微笑を見せ、肩に頭を預ける。

「一度日本へ戻りますか?」

「え? 急にどうしたんだよ」

「魔王様、とても遠くを見ていたようでしたので……」

 俺が浮かべていた表情をケイシーはそう読み取ったらしい。
 

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