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落ちぶれ魔王のハーレム生活
官能リレー小説 - ハーレム

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落ちぶれ魔王のハーレム生活 30

それの意味するところに、集まった面々は驚きを隠し切れない。
ノルという男は、基本お人よしでいいかげんでスケベな男だ。
それゆえどんなケンカになっても女に・・・否、女の形をしているものを殺すなんてことはなかった。
その最たるものであるメイドゴーレムが消滅したということは。
ノルの魔力が自身にも扱いきれない桁違いの容量であるということか、発情期を迎えたことでノルの性格に何らかの変化が起こったということ。
どちらにしろ、博士が危惧していた事態が怒ってしまったことに他ならなかった。
だが最大の問題は危険な存在になってしまった魔王を、いったいどうやって止めるかということ。
力ずくで押さえたくとも、困難を極めることは明白だ。
何しろ相手は先代魔王の息子で、魔物を繁殖させられる唯一の相手だ。
殺さず生かして捕らえなければならない。
だがこのまま放置していたら、何も知らない魔物たちが犠牲になる。
先ほどから感じる嫌な気配も気にかかる。
もう一刻の猶予もならなかった。

「島全域に緊急警報を!島中の魔物を武装させてここに集める!」
「かしこまりました」
「屋敷にあるありったけの武器防具も用意して!
 おそらく総力戦になる!」
「かしこまりました。取り急ぎ用意してまいります」
「頼んだわよ!」

集まった屈強な魔物がメイドゴーレムに指示を飛ばす中、別の魔物は博士に指示を仰ぐ。

「博士!こうなってしまってはあなたが頼りだ。
 何とか暴走するノルを生かして止める手立てを考えてくれ!」
「・・・わかった。できるかどうかわからんが、やるだけやってみよう」
「お、お待ちください!そ、その、海岸のほうに現れたもののほうはいかがなさるのですかっ!?」

トントンと話が進んでいく中、異常事態を告げに来た人魚があわてて待ったをかける。
確かに海岸に残っている折れた剣の刀身を放置しておくことは危険であろう。
もちろん、イリーナたちもそちらを放置するつもりはなかった。

「もちろんそちらのほうもじっくり聞かせていただきます。
 事と次第によってはノル様より先に片付けるつもりです」

暴走したノルと砂浜に落ちた折れた剣。
この2つの一大事をいったいいかにして解決するのか?
こうして島の長い夜が幕を明けたのであった。

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