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オッパイ・シティ
官能リレー小説 - ハーレム

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オッパイ・シティ 55

ひさしぶりに1人で過ごす時間。
俺は少しでも体力を回復させるべく、制服のままベッドの上に倒れ込む。
毎晩毎晩とっかえひっかえでSEX漬けの日々を過ごしてきたベッドはひどく女臭かったけど、そんなこと気にならないくらいに疲れ切っていた。
(あ・・・ダメだ・・・。このまま・・・オチ・・・そ・・・・・・)
そしてそのまま夢の世界へ旅立とうとしたその時。

ピンポーン♪

来客を告げるチャイムの音が響き渡った。
せっかく眠れそうだったところを邪魔されて、俺は一瞬ブチきれた。
だが疲れ切った身体はその怒りすら飲み込み、再び俺を眠りの世界へと連れて行こうとする。

ピンポーン♪ピンポーン、ピンポーン♪ピピピピピピンポーン♪

その間、客は居留守使うなとばかりにチャイムを連打していたようだが知ったことではない。
俺は疲れているのだ。そして意識が闇に包まれかけたその時。
何やら玄関のほうで『ガチャッ、ガチャガチャ』とドアノブを回す音を小さくしたような、そんな音を聞いたような気がした。

ガチャリ・・・

俺が意識を失って(眠りに入って)数分後。
鉤をかけておいたはずの玄関の扉が静かに、ゆっくりと開かれていく。
そこにいたのは俺の通う学校の制服を着た女の子。
もし俺に意識があって、髪をツインテールにまとめた彼女を見たならば、きっと不審の目を向けていただろう。
だって俺は彼女の名前はおろか、面識すらなかったのだから。
名前も知らぬ彼女の正体は、ひそかに俺を狙っていた問題児の1人。
俺が転校してきたその日から、ストーキングを繰り返してこのチャンスを待ち続けていた危険人物だ。
「うふふ・・・待っていたわ、この時を・・・♪
 夏越のヤローに守られて安心していたんでょーけど・・・あいにくそんなことくらいで私のあふれる性欲は止まらないのよ・・・!」
もうガマンできないのか、内股から愛液を滴らせたストーカーは服に手をかけながらゆっくり近づく。
「うふふ・・・待っててね、ダーリン・・・♪
 あんなババアやクソガキにじゃ絶対に味わえない、さいっこうの天国見せてあげる・・・♪」
そしてついにその手が獲物である俺に触れようとした、その時。

じゅるりっ・・・

ほとばしるリビドーのあまり、口から唾液がこぼれ、ストーカーはあわててそれを飲み込む。
「あら、いけない。うふふ、私ったらはしたない。こんなところ、起きてる彼には見せられないわね」
「まったくだ。おまえのようなバカは綾瀬の前から永遠に消え去ってしまえ」
「え・・・?」
突然背後で何者かの声が聞こえ、驚いて振り向くストーカー。
しかし声の正体を確認するより先に首筋に痛みが走り、意識が闇に沈んでいく。
(そんな・・・うそ・・・!獲物を目の前に、し・・・て・・・・・・・・・)
どさりと倒れるストーカー。
その背後には1本の注射器を構える夏越先生と伊佐美の姿があった。
「まったく・・・私の恐ろしさを知らないバカがまだ学校にいたとはな。
 おまえの連絡がなかったら、危ないところだったよ」
「いえ・・・私はただ、彼にこの苦しみから助けてほしいとお願いするつもりで・・・」
「・・・ほう?おまえもコイツと同じ穴のムジナってわけか」
夏越先生はそう言うと、冷たい目で伊佐美を睨みつけながらメガネを押し上げた。
なのに伊佐美はそれに抵抗するでもなく、受け止めた。
彼女は別に悪さをするつもりではなかった。
ただ駒子(大村)先生のアドバイスに従い、ここにやって来ただけなのだ。
もしそれで夏越先生が伊佐美を悪と断じるのならば、彼女はそれを受け入れるつもりだった。
もうこれ以上男に飢える日々に耐えることなど、もう限界だったから。
死刑宣告を受け入れる犯罪者のような心境で、先生の言葉を待っていると。
夏越先生はフッ・・・と全身から力を抜いた。
「・・・ふむ。少しは思考回路がまともになったようだな。
 それに免じて、今回は不問としてやる。さっさと家に帰れ」
その言葉に伊佐美は驚き、反射的に何かを口にしようとする。
が、従う以外の選択はないと思い直したのか、少し間をおいてからコクリとうなずいた。
これが俺の知らないところで展開されていた、逆レイプ未遂事件の一部始終。
犯人のストーカー女は、この後どうなったかは知らない。
何しろ俺は彼女の顔も名前も知らないのだ。事件のことすら知らないのに、その後のことなど知る由もない。
ただ・・・女子生徒が1人、不登校になって家に引きこもるようになったというのを風のうわさで聞いた。

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