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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 43

植民地が軌道に乗れば、食糧難は大幅に改善する事になる。
そもそも、竜が人間に恐れられていた理由は、大量の食料を貢がせていたのが原因だ。
大喰らいの竜といっても、一頭で食べる量は百人前程度だ。
千頭の竜がいたとしても、10万人程度の食料で足りるのだ。

それなのに、何故、大量の食料を要求していたのか?
それは、ドワーフの労働力を得るためだ。
僕が皇帝に就任して知った事だが、竜とドワーフの関係はかなり深い。
経済的に不可分な、共生関係を築いていたのだ。

まず、竜の巣の拡張工事は、ドワーフが請け負う。
対価として支払われるのは、人間から巻き上げた食料だ。
恐喝して原価ゼロで入手した物だから、人間より竜相手のほうが安く交換できる。
ドワーフにとって、竜はお得意様の取引相手なのだ。

そして、竜は財宝を好む。
人間を脅して集めるだけでは足りないし、質も悪い。
高品質な財宝を買うには、ドワーフと取引するしかない。
その対価も、人間から巻き上げた食料で支払われる。

最後にドワーフの種付けには、竜は欠かせない存在だ。
竜族以外で、姫ドワーフに種付けできる者は、皆無だ。
財宝を貢いででも、依頼するのが恒例となっている。

結果的に、ドワーフが人間を搾取していたのかと問われれば、答えは違う。
ドワーフの工芸品や工業品を、人間が買い叩いていたからだ。
適正な金額設定で交易していれば、ドワーフ側が大幅な黒字になっているはずだ。

奇妙な3すくみの関係が、経済的な流れを上手く回していた訳だ。
コツコツと金銀財宝を産出するドワーフと、それを吸い上げる竜がいたから、貨幣価値が安定したのだ。
商売に無頓着なドワーフは、恐喝で食料を集める竜がいなければ、飢え死にしている。

竜を経由して食料を入手していたドワーフが、別世界に移住したら食料は余るようになる。
結果的に魔物が生存する余地が、生まれてくるわけで、それが今回の神威執行の目的である。
ただ今のところ、魔物と呼ばれる連中は食料を入手する権利を保有していない。
人間との間に、生存をかけた死闘が発生するのは間違いないだろう。

そうなると僕の女達も、被害を受けることになる。
それを避けるにはどうするか?
僕が抱いた女達を、惑星ハーレムに移住させれば解決だ。
残された男にとっては、迷惑この上ない計画だけどね。

一番無難に思える、魔物に新しい星を明け渡す案は却下だ。
まず、ドワーフに対する義理が果たせない。
それに、数千年が過ぎて新しい星が飽和状態になったとき、新しい紛争が発生するのが目に見えている。
惑星を満たす魔物と敵対することを考えると、それを未然に防ぐのは当然だ。


開拓が始まって3ヵ月後、経産竜はミューゼを除いて、全員が惑星ハーレムに移住していた。
女エルフや後宮と尼僧院の女、祭りで抱いた女達も移住を始めている。
産まれたばかりの女仔竜も、人間形態になったら移住させるつもりだ。

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