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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 45

「オッチャンは?」
「商品の仕入れに、町へ行ってます。今頃は女遊びしている頃でしょう」
「小遣いを渡さなくなったのに?」
「町で皿洗いをして、遊ぶ金を作っているみたいです」
美人の嫁に、夜の営みを断られていれば、そうなるか。
僕も男だから、オッチャンの気持ちは理解できる。
でも、その元凶を作ったのは、僕なんだよなぁ。

「ついてくる?」
何処へとは、言う必要は無い。
女を誑かして、ハーレムの星へ連れ去る竜王の噂は、有名だから。
ナリサさんも、何も言わずに僕の胸に飛び込んできた。

虚像の家庭を維持するのは、オッチャンにとってもナリサさんにとっても残酷な話だ。
ならば元凶は元凶らしく、全てをぶち壊してさらって行こう。
僕はポケットから大きな宝石を取り出して、レジの中に入れた。
雑貨屋の女主人の購入代金だ。
金貨千枚以上の価値があるから、慰謝料には充分だろう。

それっきり僕は気分を切り替え、罪悪感は忘れた。
なにしろ、僕はライバルの牡竜を大虐殺して、女を奪ってきたのだ。
祭りと称して、人妻を寝取ったのも万単位の数に及ぶ。
今さら殊勝な顔をして、反省をする振りをするのは、単なる偽善だ。
それに、正直に心を明かすと「ハーレム万歳!」が僕の本音だ。


改めて、これから先の計画を思い描く。
まず、生まれてくる子供達をどうするか?
男が成人してもハーレムに残るのは、我慢できない。
そして、自分の娘を抱くのも、少し抵抗がある。

かといって、僕の子供を魔物と人間の抗争が続く星へ追放は出来ない。
となれば、新しい星を一つ用意する必要があるだろう。
10年も経てば、ハーレムの開拓は一段落するはずだ。
新しい惑星を作って、思春期を迎えた子供達を送り出す国を作れば良いだろう。

ハーレムの女の供給源となる旧世界。
僕と女達が暮らすハーレム惑星。
そして、子供達に贈る新世界。
これが僕流の、世界の救い方の完成形だ。

主に、僕の関係者だけが救済される筋書きだけど、仕方が無い。
ヒトがヒトである限り、争いの無い世界を創造するのは不可能だ。
複数の人間がいる限り、奪い、奪われる関係は必ず発生する。
僕の力で作れる理想世界は、僕が全てを奪って与える、僕の為のハーレムだけだ。


エリルに呼ばれた僕の、世界を救う物語は、これで終わり。
この後、僕がどうなるか知りたい?
それを語るつもりは無いよ。僕以外には、退屈極まりない話だろうから。

竜使いの少年 第二部 完


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