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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 1

僕の名前は遠藤豊,先程までは世界の命運を左右する超常の竜神だった。
性質の悪い魔神の罠に掛かって、力の大部分を魔宝石に封印する羽目になった。

詳しくは、完結官能リレー/ファンタジー系/竜使いの少年を読んで欲しい。

「ゆ…豊?」
召喚契約が解除された事を感じ取ったエリルは、呆然としていた。
空間転送されてきた、宙に浮く魔宝石とエリルの鱗を、虚ろな瞳で見つめている。
うん、君のつがいの、遠藤豊は死んだよ。
そう伝えたいが、今の僕には伝達手段が存在しない。
力を守るため、周囲の監視以外の交流を遮断する、自閉モードになっている。

「ご、ご主人様?」
エリルのただならぬ様子に、アリスが事情を察したようだ。
さすがは魔法使いだ。力の結晶が僕だと見抜いたみたいだ。
僕を手に取るけど、残念ながら彼女に解放権限はない。

全てを継承できるのはただ一人。
この世界には存在しない者だ。
山羊魔神が来る前に、早く召喚して欲しいんだけどな。
この状態で戦いに勝つ自信は、全く無い。

「豊、ゆたか、ユタカ!お願い、帰ってきて!!」
エリルが悲痛な叫びで“僕”を喚んだ。
ピカッと光って、異世界から遠藤豊Mk.2が召喚された。
オリジナルが破滅したから、代わりの彼が喚ばれた訳だ。
彼こそが、唯一の切り札にして、僕の力の継承者だ。
彼の詳しい素性については、官能リレー/ハーレム/竜使いだった少年を読んで欲しい。

「え、え??何??」
突然の召喚に、呆然とする分身だけど、説明している暇は無い。
彼に向かって突進する。再融合しなくては。

「う、うわぁぁ!」
何だか情けないぞ、僕の分身。
避けようとする分身の肌を掠めた瞬間、融合は完了した。
融合と言うか、再構成と言うべきか。
魔神に汚染される以前に分岐した分身を核に、差分情報を追加して完全体を作り上げたわけだ。
色々な微調整が要るけど、大まかにはそんな感じで僕の再構築は完了した。
不意打ちで山羊に力を奪われたから、今の僕は全盛期の8割程度の力だ。

「ええと、ただいま。エリル、アリス」
我ながら、間抜けな挨拶だと思う。
神ではなく、遠藤豊としての挨拶だから、仕方が無い。
エリルとアリスが僕に抱きついてきた。
僕は無敵だと余裕をこいて、油断をしたせいで醜態を晒してしまった。

「くくくく!我から逃れられると思ったか?!」
ボウンと煙と共に、魔神が現れた。
予定通りのタイミングだ。
わざと残した力を吸うのに、時間が掛かったのだろう。

「さあ、今度こそ完全に力を奪ってやる!」
自信満々に言い放っているが、馬鹿な奴だ。

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