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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 30

大型中古船の7割は、僕が買い上げた。
教団財務担当のヘレンに交渉を任せたから、ケツ毛まで毟ったはずだ。
売れ残りの中古船を捨て値で入手して、独立系の海運業を起業するものも多く居る。
新規参入はあったけど、結果を見れば僕の所有する会社の独占状態だ。

独占状態と言うと豪勢だが、内実は潰れかけの会社を寄せ集め状態で、大規模なリストラが必要だ。
僕流の経営改革手法を、実践することにした。
まずは経理や秘書、人事などの事務担当の中から、美女を選び出す。
次に、選出した女を抱いて、僕の手先にする。
最後に、女たちに優秀者と無能者の名簿を書いてもらい、その情報を統合して、経営改革を断行した。
サラリーマン物の、青年漫画を参考にした手法だ。
解雇された人には気の毒だけど、業績が大幅に改善した。

今回の騒動とは縁の無い、漁民の生活は影響を受けていない。
従来どおり、海産物を収穫して出荷している。
むしろ、自由競争で海運の運賃が下がって、暮らし向きが改善したらしい。
そのほかの一般庶民も、雇い主が通商連合の議員から、僕に代わっただけだ。
こんな感じで、南洋の支配権が僕の下に転がり込んできた。


このところ西の魔法大国では、大規模な魔法儀式の準備が行われていた。
集めている品目を見れば、儀式の概要は解る。
儀式の目的は、僕の抹殺らしい。
気付いたのは、教団の交易品リストを見た事がきっかけだ。

地下で採取される魔法アイテムは、必然的にドワーフと専売権を持つ教団を経由する。
数十年以上保存していた在庫が、全て無くなるほどの大量買付けがあれば、すぐにわかるのだ。
僕が徴候に気付いた時点で、儀式の失敗は確定した。
山羊魔神の呪い劣化版と言った感じの術式だ。

不意打ちをされても対処可能な稚拙な代物だし、この手の呪いを反射する術式は、反省を生かして開発済みだ。
無駄な努力は止めるよう、魔法ギルドにも警告を出しておいた。
僕の呪詛返しの力を知っている魔術師は、計画に反対した。
しかし『魔術師の誓い』に縛られて、逃げ出せないみたいだ。
数万の魔術師に死をもたらす儀式は、着々と準備が進んでいた。

さすがに、困った。数万人を殺してでも、生き残るのは気が重い。
ならば、彼らの身代わりに死んでやるのか?と問われれば、答えは否だ。
殺される理由なんて、存在しない。
手当たり次第に女を抱いたけど、結果的に和姦だったし!
…やっぱり、抱いたのが原因かな?

とりあえず、竜王国とファチュン帝国、通商連合にある魔術ギルドには、警告を発した。
西方と北方の魔術師には、ミューゼ教団から個人宛てに手紙を送っている。
『魔術師の誓い』に縛られているから、儀式には強制参加になるだろう。
だが、術が破られた後の離脱は、個人の裁量に任されるはずだ。
あらかじめ予告を受けていれば、破術の影響は最小限にできるはずだ。

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