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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 22

要は、魔物を蹴散らした上で、女達に福音を授けなくてはいけないらしい。
竜王国の領土自体がバランの縄張りだから、他の竜は存在していない。
だから討竜祭りは、竜王国内では一度も開催していないのだ。

「とりあえず、この町の祭りは順延だね。今すぐ出陣する」
町の人間にとっては、実質的な祭り期間の延長に等しい決定だ。
調理済みの料理や、封を切った酒は胃袋に収める必要があるからね。
問題は、振舞うための食材が底をついてしまう事だ。
竜の貯蔵庫の在庫処分が目的だから、全部素材は消費済みだ。
ドワーフの鉄道網を借りて、各地から食材を買い付けるか。

「襲撃されたのが、城壁のある町で良かったね」
「国境に近い町だったのが、幸いしたようです」
3万の敵と言うと大規模に感じるが、東京ドームの収容人数より少ない。
強固な城壁があれば、意外と簡単に阻止できるものなのだ。
もちろん、壁に取り付く敵を撃退する、地道な努力が必要とはなるが。

ケーキに群がる蟻のように、軍勢が町にたかっているのが遠目に判る。
陣形を組む様子が無いし、本格的な攻城道具も持たない、数が多いだけの烏合の衆のようだ。
あの様子だと、補給も無い孤立無援の状態だろう。
一週間も放置すれば、勝手に自滅してくれそうだけど、何かの間違いで町が攻め落とされても困る。
サクッと退治をするか。

「さてと、蹴散らかすかな」
流星雨召喚の呪文を唱えた。50cm〜1mの大きさの隕石を落とす豪快な技だ。
効果範囲が広く破壊力が高い割りに、魔力消耗が少ない。
消耗が少ないと言っても、並みの術者では小さな隕石を一つ喚ぶので精一杯だが。
命中精度の低さが弱点だが、相手が多ければ問題にならない。
派手に流星雨を降らせた辺りは、凄い惨状だ。

大砲の砲撃をガンガン打ち込むような、大爆発が起こるのだ。
ファンタジー世界ではなく、近代の戦争物映画を見ている気分になる。
ゴブリンやトロル、巨人だろうが、サイズの差は関係なく、等しくゴミ屑のように粉砕され、吹き飛んでいる。
遠距離攻撃だから平気だけど、近くで目撃したら、血と臓物の匂いが凄そうだ。
とにかくグロい。殺した本人が言う事じゃないけど。

深く考えると攻撃できなくなるので、心を凍らせて呪文を唱える。
動揺したら隕石の誘導に失敗して、町に落ちてしまうしね。
魔物の集団と交渉して、平和的な解決法を探るのは無理だ。
腹ペコの群れを受け入れて養う余力は無いし、彼らの性質自体が馴れ合いを拒む。
どちらの味方をするか?当然、人間だろう。

地上の勢力は壊滅したので、高速飛行の呪文で空を飛ぶ。
翼竜など、飛行型モンスターが敵となる。
翼竜といっても、ドラゴンではない。
亜竜で、ワームやクロウラー等と同等の知性しか持たない雑魚だ。
飛行型の怪物は、魔力の弾をぶつければ、簡単に撃墜できる。
空を飛ぶ為に軽く華奢な肉体だから、耐久力が低いのだ。

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