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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 21

「これはまた、面倒な呪詛魔法だな…」
西の魔法大国の、公爵領での出来事だ。
恒例の討竜祭りの最中に、ご当地のお妃や姫様などの貴婦人を孕ませようと思ったら、不妊の呪いがかけてあった。
避妊魔法では解除されると見て、儀式的な呪詛を施したのだろう。
流石は魔法の国、見事な術式と感嘆するところだが、一歩間違えれば、解除不能になる厄介な呪いだ。

魔力頼みで強引に解呪すると、女性に被害が及びかねない。
それは一般的な常識での話だ。
僕にかかれば、竜時間での高速詠唱で解呪できるから、どうと言う事は無い。
ただ、体感時間で1ヶ月以上呪文を唱える必要があって、解除が面倒で退屈なだけだ。

導師級の魔術師が何十人か集まって、一日がかりで儀式魔法を掛けたのだろう。
見ただけでウンザリする様な、精緻な呪いが組みあがっている。
だが、これで諦めると思われては癪に障る。
僕は圧縮詠法で、強引に解除を始めた。
実時間でおよそ1分強で、呪いは綺麗に消え去った。

今頃、儀式に関わった魔術師達は、呪詛返しの結果で昏倒しているだろう。
任務で引き受けた人には気の毒だが、我慢してもらうしかない。
未熟な術者だと、返した呪詛で不妊の呪いが掛かっているかも知れない。
魔術師と言う人種は、元々子作りには淡白だから、あまり問題は無いかな?

僕を萎えさせるには、あらかじめ孕ませれば充分なんだけどね。
下手に避妊魔法で予防しようなんて考えるから、余計にやる気が掻き立てられる。
政略結婚の材料にする、姫君を孕ませるのは無理だろうけど。
自分の妃を孕ませるのは、頑張ればできるだろうに。
それができれば、世継ぎ問題が発生したり、側室を迎える必要がなくなるのか。

伝え聞いた話によると、呪い返しの結果、その地方の魔法ギルドが一時的に壊滅状態になったそうだ。
立て続けにお妃他4名分の呪詛返しを喰らったら、熟達の魔道士でも無傷では済まなかったらしい。
悪質な呪いを解いてあげたと言う名目だから、僕に文句を言えず泣き寝入りしていたけど。
それ以来、その手の無駄な努力は、見られなくなった。
退屈なのを我慢して、圧縮詠法で呪いを解除した甲斐があったようだ。


「竜王国領土内に、魔軍が発生しました。マイゼルの町が3万の魔物により包囲されています」
国内に発生した魔物は、僕が対処しないと拙いよな。
竜王軍は現在、バラン統治時代の予算不足で、壊滅状態だ。
それでも侵略されなかったのは、竜王の存在が大きい。

「それなら、僕が出陣しなきゃ駄目だね」
「それが、ミューゼ教団の女が、義勇軍として集結中です」
「なんでまた、そんな話が?」
聞けば、ミューゼの守護者としての教義の下に、集まったらしい。
実際のところは、他国で福音伝道に励む僕に対する抗議行動らしいが。

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