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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 18

翌朝、夜が明けるまで身代金請求は続いた。
王弟エルフからも、賠償の楽器エルフを巻き上げてやった。
あまりの事に気が触れて、アウアウと何やら呟いているのが、いい気味だ。
皇帝即位の時の意趣返しができて、溜飲が下がった。

『残りのエルフは、木の中に捕らえて置いて』
僕のお願いを、ドライアドは快く聞き届けてくれた。
捕虜を解放するたびに、森乙女にも子種を分けたから、完全に僕の味方になっている。
精霊の力で六万四千人のエルフが、忽然と姿を消した。

森の魔宝石の数がかなり増えた。水の魔宝石も集めて、ミューゼ神殿に配備しようか。
固定式の魔方陣に組み込めば、半永久的に使えるだろう。
魔法ギルドや至高神の神殿でも、転送ゲートは一つか二つしか持たない貴重品だ。
大量配備したら、運輸情報関連の大革命になりそうだ。

後は、森に吊るされた死体の始末をして置こう。
身代金の楽器エルフを回収するときに、死体が増えたのだ。
王以外にも、僕に襲い掛かって吊るされた死体が、何体もある。
ドライアドに吊るされた者は、森の土に還らないから、火葬の必要がある。
放置してもいいのだけど、身代金回収に来たときに、腐敗臭の中で調律するのは嫌だからね。
人手は、竜王軍の兵士を徴発するか。

僕は、竜王軍の宿舎に転移していた。
起床と集合用の鐘を、ガンガン打ち鳴らす。
3分ほどで兵士の整列が完了したが、少し人数が少ない気もする。
起きてこない者が居るのだろうか?

「隊長は誰?」
「私であります!陛下」
「遅刻者は鍛え直して。あと、やる気が無い兵は、首にしていいから」
「畏まりました!」
油断をしたり、やる気の無い兵隊は解雇して、金を後宮に注ぎ込む方がいい。

「第一班は、吊るされている死体を下ろして、装備を鹵獲。死体は平原に集積して、燃やすこと」
二手に分けた集団の片方に、死体処理を命じた。貧乏軍隊だったので、竜王軍の装備は貧弱だ。
エルフの作った魔法の武具を鹵獲すれば、大幅に戦力増強できる。
中には、ミスリル製の武器も混じっているのだ。

「第二班は、昨日の戦場跡から装備の回収を。終わったら第一班の手助けに回れ」
魔炎召喚で焼いたから、剣や鎧は無傷で残っているはずだ。
僕が切り裂いた装備は使い物にならないけど、それでも銀やミスリルの塊は値打物だ。
あまり楽しい作業ではないが、回収額の一割を賞与にすると言ったら、全員が目の色を変えて働き始めた。

さて、僕は四ヵ所目の討竜祭りに参加するかな。主賓だもんね。
今日の祭りは、南方諸島の通商連合に属する、小さな都市国家のひとつが会場だ。
倒した竜の縄張りは狭いけれど、交易で富んだ島を支配していたから、財宝もかなりの額だった。
祭りの規模も、必然的に大規模になっている。

「なんだか、期待はずれだな」
「裕福な商人が多いですからね」
祭りの規模に対して、女の集まり具合はイマイチだった。

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