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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 17

「さて、王女もおいで。調律してあげる」
「は、ハイ。失礼致します」
「あぐ、あががが!お、俺の妻と娘がぁぁああぁ!」
猿王が泡を吹くが、どうしたのやら。見事な演奏と調律に、感激したのだろうか?
王女は、大人しく僕の腕に飛び込んできた。
エルフって、女は素直で可愛いんだね。

「力を抜いて、息を吐いてね」
そう言いながら、未開封の調律穴に棒を挿入した。ピリッと封印膜が破れたが、痛みはあまり感じていないようだ。
キイキイ鳴く猿の声を伴奏に、王女に調律を施してゆく。
彼女はキーが高めで、音域はかなり広い。鈴のような、綺麗な声を奏でてくれる逸品で、敏感さも申し分ない。
最後に調律液を注ぎ込んで、僕専用の楽器エルフがまた一つ増えた。

『身代金は貰ったから、エルフ王は解放していいよ』
ドライアドに、精霊語で伝えると森猿王の戒めが解けた。
意味不明の奇声を上げながら、エルフ王が僕に襲い掛かってくる。
僕が撃退しようとした瞬間、猿は蔦で首を吊るされた。
僕を守るために、ドライアドが割り込んだみたいだ。
自分の領土で、精霊に吊るされて死ぬエルフ王は、珍しいだろうな。

だが、森猿は生き汚いのか、首を吊られながらも暴れている。
僕が仕方ないとトドメを刺そうと剣を向けた瞬間、森猿王は青白い炎に包まれた。
反射的に周囲を見渡す。

僕はまだ何もしていなかったのだ。

炎に巻き込まれたハズのドライアドが無傷なのもおかしい。

『狐火』と云う言葉を思い付くと、ほぼ同士に狐人種の男が現れた。

男を一瞥して、僕は無視することにした。
人の獲物を横取りする奴に、ろくな者は居ないし、男に割く時間は無い。
ドライアドが男を捕らえる森の魔法の応用で、位相空間をずらした。
姿も声も、魔法的な連絡手段も届かない状態だ。
現在地が森の中だから、手間が省けた。

僕に構わず森から出れば無事に帰れるが、必要以上に関われば、時空のひずみで百万世界のどこかに飛ばされる。
九尾クラスの妖狐でも、触れるのを嫌がる結界だ。
僕の明確な意思表明を、踏み越える無礼者なら、容赦なく苛めてやる。

『王担当のドライアドは、出ておいで。お礼をあげる』
森の主に、協力の礼をしておくべきだろう。
彼女らにとって、一番の贈り物は子種だ。
幸い、僕の子種の生産能力は桁違い。宇宙的な規模になるから、いくらでも提供できる。

現れたドライアドに子種を仕込んであげたら、お返しに森の魔宝石を貰った。
これでゲート用の魔宝石が、3セット揃ったことになる。
自前の魔力で移動できるから、今さら増えても、あまり有り難くないけどね。
それでもレア秘宝だから、貰っておいて損は無いか。

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