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龍使いの少年 第二部
官能リレー小説 - ハーレム

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龍使いの少年 第二部 15

『ドライアドよ、彼の者を捕らえよ!』
エルフ達が声を合わせて、魔力を乗せた言葉を放った。
精霊魔法だ。精霊にお願いして、力を借りるのだから、もう少し丁寧な言葉遣いにするべきだろうに。
蔦や草が、シュルシュル伸びてくるけど、速さが遅い。
ドライアドは、あまり乗り気じゃないみたいだ。
契約が上手く行ってないのかな?

『17の姉妹を孕ませた、僕を捕らえて、どうするの?』
ニンフに襲われた後、精霊語を学んでおいて良かった。
僕の質問に、蔦や草が巻き戻る。エルフ達より、僕の方が優先度が高いみたいだ。
まあ、当然かな?
姉妹を孕ませた夫だから、僕は義理の姉弟も同然だ。

「な、何だと?我らの魔法を無効化するとは!」
「精霊魔法の本質を、理解していないんだね」
基本はギブ&テイクだ。双方に利益があるから、魔法が成り立つ。
本質を理解せず、形だけ真似ても上手く行くはずが無い。
実際、ドライアドは嫌々従う感じだったし。

『口喧嘩を理由に、僕を殺そうとする奴らを、抑えて欲しい』
ドライアドは無益な殺生は好まないから、僕の願いを素直に聞き届けてくれた。
六万六千のエルフが、一瞬にして拘束される。
この反応を見ると、精霊達はかなりエルフを嫌っているのだろう。
精霊に嫌われるエルフってのは、ファンタジーのお約束に反して新鮮だ。

「すぐ戻るから」
無力化したエルフ達を置いて、森から出た。
傭兵を待たせておくのも悪いから、解散命令を出そう。

「これで戦闘終了だね。契約延長はどうする?」
傭兵の隊長たちに、契約継続の意思を聞いてみた。
全員が、契約満了を希望した。
僕が怖いのかな?
契約終了してくれる方が、余計な出費を防げて有り難い。
けど、少し傷つく。
別に、僕は殺人狂じゃないんだよ?

「報酬は、城で受け取って。あと、僕と敵対しないことをお勧めするよ」
「承知した。我々も、竜王陛下の敵になるのは御免だ」
青ざめた傭兵達は、静かに引き上げた。
これで新竜王の実力が、世界中に伝わるだろう。
戦争なんて面倒なことは、できれば避けたい。人を殺すのは嫌だし。
さて、エルフはどう裁くか。

「竜王国に対する、戦争行為の賠償はどうする?」
「ふん、我ら高貴なエルフは、人間に屈さぬ」
いや、既に屈してるよ。
囚われた状態で、どうしてそこまで強気になれるのか。
いいや、判決を言い渡そう。

「エルフの国は、竜王国の属国にするよ。全員殺すのは、寝覚めが悪いから」
「我々は屈さぬぞ!森を全て焼き払われようと…グゲッ!」
最後のグゲッてのは、蔦に首を絞められた声みたいだ。
ドライアドの断り無しに、森を焼く話をするから、締められるんだよ。
そのまま吊るされて、殺されても知らないよ。

「さて、次に個人的な賠償だね。エルフ王の身代金、早く用意しなよ」
「我は屈しておらぬ!」
馬鹿猿が、キーキー喚いているが、無視しよう。
どうやって取り立てるか…。ここは、家族からが定石かな。

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