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竜使いだった少年
官能リレー小説 - ハーレム

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竜使いだった少年 5

おかゆと、ミキサーで砕いたおかずを、少し無理をして食べた。
砕かれた食事は、かなり不味い。
胃薬だと思うが、食後に飲むよう言われた薬を飲んで、しばらく眠った。


尿意で目覚めたら真っ暗だった。
なんだか眠ってばかりだな。体力が落ちているからだろうけど。
枕元のナースコールを押して、看護士を呼んだ。

「あははー、本当に大きいね」
小便を手伝ってくれた彼女は、一瞬ギョッとした後に、笑い飛ばした。
なんでも、巨チン少年がナースの間で噂になっているのだという。
噂で想像したより大きくて、びっくりしたと笑う。
…看護士が、患者の体をネタに笑って良いのかよ?
まぁ、こういう反応には慣れたから、いいけどさ。

小便をしてすっきりしたので、再び眠ろうとした。
その時、呼び声が聞こえた。

「出でよ、豊Mk.2(マークツー)!」
目の前がピカッと光る。エリルに召喚された時と同じ感覚だ。
現実に戻って一日が終わろうとしたのに。
僕は、あの世界の事は、遭難して空腹と疲れが見せた幻覚だと思い込もうとしていた。
でも、違ったようだ。

呼び出したのは、あちらの世界に残った、もう一人の僕だろう。
僕の妄想が、そのまま神になったような存在だから、妄想神と命名しよう。

「う、うわ、なに!?」
「何も言わずに、手伝って。朝までに指輪を2800個用意する」
妄想神は、有無を言わせず命令をしてきた。
分身だからといって、馬鹿にしないで欲しい。
大体、いい加減な遭難設定を考えてくれたお陰で、どれだけ苦しい目にあったことか。

「都合の良い時だけ呼び出して、今日一日どれだけ大変だったか…」
抗議する僕を無視して、竜の精気が流し込まれてきた。
体の倦怠感が、嘘のように消えてゆく。
流石は妄想神。どうせなら、僕にも神通力を分けて欲しい。

「皆まで言わなくていいよ。全部伝わってきてたから。手伝ってくれたら神通力を少しあげよう」
やっぱり、僕の妄想。何を考えているかお見通しってわけか。

返事を迷っていると、神のここ三十分の記憶を思い出せるようになった。
どんな仕組みだかわからないけど、何を考えていたかまで思い出せる。
要約すると姫ドワーフ2800人と、その他の嫁さんに渡す指輪を、朝までに作りたいって事か。
七姫には思い入れは無いけど、他の嫁さんには、僕も何か渡したいと思う。
仕方ないから、作業を手伝おう。

「それで、どうする?僕だけでは全然戦力が足りないよ?」
「大丈夫、魔法で他にも分身を作る」
そういって彼が魔法を唱えると、遠くから地響きが聞こえてきた。
現れたのは、百人の純金製の僕。金塊だから、足音がものすごい。
工房はあっという間に、僕達に占拠された。
ドワーフの職人たちは、酒盛りをするといって出て行った。

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