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僕と桃のハーレム計画
官能リレー小説 - ハーレム

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僕と桃のハーレム計画 99

毎回変わる、このちょっとエッチなコスチュームである。
あらゆる特殊能力を持つこの主人公は、敵に応じて攻撃・服装を変えて戦う。
今回は炎を操る魔法少女らしく、魔女帽子にマント、その下には際どいビキニのような衣装。
こんな美少女がこんな格好で激しく戦うのだから、大きなお友達の目を引いて当然だ。
この躍動感みなぎる主人公を演じきれる適任は、恐らく彼女しかいない。
そう、霧島恭子である。

「ちょ!これは…リモコンどこよ!チャンネル変え…」
「いいじゃんいいじゃん。一緒に観よう」
人気上昇中の女優本人と2人で主演作を鑑賞、しかもそれが僕の恋人だなんて。
ふと我に返れば、とんでもない幸運だ。

「……わたし、実は最近、もうお仕事引退しようかなって考えてるの」
「え!」
振り向くと、いつになく弱気な顔をした恭子。
もしかすると、仕事の相談をしに僕の部屋を訪れたのかもしれなかった。

「だってわたしの人気なんて、所詮ソトヅラと、少しルックスがいいからだけなのよ。
 大人達の都合に振り回されてばかりで、わたしがいなくたって実際のところ誰も困らない。
 換えはいくらでもいるもの。それに……忙しくって、雄斗くんに会えなくなっちゃう……」
(な、なんて可愛いことを…!)
恭子はその大きな瞳を滲ませ、しおらしく、女性的に視線を落とした。

「そんなこと言うなよ!」
ばんっ。
僕はいつになく声を荒げた。
恭子もびっくりして僕を見上げる。
「あ、いや、大声出してごめん。けど僕は、恭子はこのまま芝居を続けるべきだと思うんだ。
 もっと自分の才能を認めるべきだ。
 アイドル出身だからといって舐められまいと、必死に独学し、ここまで来たんじゃないか。
 それに、恭子には努力だけでは得られない才が、人を圧倒する表現力が確かにある。
 換えなんていないんだ!」
「雄斗くん……やっぱり優しいのね。
 それにわたしのことを、ちゃんと観てくれてる。
 ……アイドル仲間で、わたしの唯一信頼出来るルンがあなたに
 興味を持つようになって、はじめは、あんな軟弱そうな子の
 どこがいいのかなって思ってた。
 けどあなたがわたしのファンで、映画の話をしているのが遠くから耳に入って…
 ああ、真剣にわたしを応援してくれる人がいるんだって、本当に嬉しかった」

恭子は笑った。
その穏やかな笑顔は、僕がこれまで観てきたどのフィルムの中の恭子よりも美しかった。
「もちろん芸能界なんて辛いことが多いはずだ。それに、
 僕も本当はもっと恭子との時間が欲しい。それでも…」
「ありがとう、わかってる。もうしばらく続けてみるよ。
 あーなんかすっきりした!いつかわたしが監督・脚本・主演で映画を撮るっ!
 雄斗くんの為に!」
「きっと出来るよ。けど、無茶してからだ壊すなよ」
「へへへ、はーい」
僕はさらさらの黒髪を静かに撫で、ゆっくりと唇を近づける。
と、そのとき。

『ちょっと!やめなさっ…やぁん!』
テレビの中での恭子はピンチを迎え、薄暗い倉庫で敵に縛り上げられていた。
敵のいやらしい手が今まさに、恭子のすべすべの太ももに近づく。
「こ、この回はこういうシーンがちょっとあって…もー、だから見せたくなかったのに」

「……恭子!こうして脚を触られて、このとき欲情していたんじゃないのかッ?!」
「へ?!そんなわけ…?」
僕はドラマを見てほんの少しばかり嫉妬したのも事実だが、
それよりも、これは即興芝居だ。
僕の中で、肉食的な主(あるじ)スイッチが作動したのである。
恭子もさすがは将来の日本銀幕界を背負う(予定の)女優、
僕の意図をすぐに把握した様子。

「これはオシオキが必要だな」
「ご主人様ぁ!お許し下さい!」

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