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僕と桃のハーレム計画
官能リレー小説 - ハーレム

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僕と桃のハーレム計画 148

これ以上こそこそするのも趣味が悪いか。
僕はちょうど今現れたかのように、わざと足音を鳴らして2人に近づいて行った。

「お、誰かと思えば春菜ちゃんに明日香か!こんな時間に外で、どうしたんだ?」
僕はつとめて冷静を装うが、声は少し上ずり三文芝居。
しかし2人は驚いた表情を浮かべる。

「ゆ、雄斗くんっ!いまの話、聞こえて…!?」
「え?いやいや!僕は何も…
 そ、それよりさ。ねえ2人とも、ちょっと立ってみて」
気恥ずかしくて言えそうもないので話をそらす。
「??」
2人は不思議そうに顔を見合わせつつ、その場で立ち上がった。

僕は少し考えた後、意を決して。
「……っ!」
「ちょ、とっ、雄斗くん…!?」

恋は人を優しくする。
ハーレムは人を優しく、強くする。
「春菜ちゃん、明日香。僕は君が……好きだ」
突然に2人を両腕で抱きしめ、僕は想いを告げた。
その気持ちは以前から僕の胸にあり、けれどうまく言えていなかった言葉。
そう、僕からメンバー本人への、告白。

(ようやく、言えた…!)
もちろん順番やモラルは超越した僕らだ、今更馬鹿げてはいる。
とはいえこれは僕にとって、喉奥に刺さった小さなトゲのようなものであった。
これから僕自身やハーレムが如何なる方向へ運ばれてゆくかは、つまるところ
主である僕の姿勢、表明、恋人達への真の愛。それらで決まると思うのだ。

「…ありがとう、雄斗くん…」
「ぐすんっ……私も!ゆうちゃんの事ずっと前から、大好きだったんだから…!」
大袈裟にも2人は、僅かばかり瞳に感情を溜めて。
「その言葉を……待っていたの…」

恋愛ドラマなど下らない。そう考えていた時期もあった。
だが自分が主人公になってみるとまんざらでもなく、僕の胸は確かに温かく華やいでいた。
(ああ好きだ。2人が、みんなが……好きだぁー!!)

河原には未だテーブルや椅子や諸々、仕舞われずそのまま点在している。
僕はやや強引に、近くにあった横長ソファに(よくこんなのまで運んだな…)身を倒した。
「きゃん!ご…ご主人様ぁ、鼻息荒いぃ」
2人に覆いかぶさる僕に、もはやためらいはない。
優しく両手で頭を撫で、3つの唇は、ゆっくりとその距離を縮めていた……


ちょうど同じ頃。
場所は主不在の、館リビングルーム。
(やん!雄せんぱぁい…!そんなそんな…ソコはアイスじゃありませんわぁ…!)

はあはあと息づく、艶めいた桃の顔。
その身はふるふると震え、いかにもスケベな夢でも見ているようだ。
そこへ、静かな室内に響く機械音が。

ぶぶぶ、ぶぶぶ、ぶぶぶ。
(そんなぶっといオモチャなんて…!桃の小さなココには入りませんよーぅ!)
「………んん…は!私とした事が、いつの間にか眠って…?」
身を起こした桃。
起きた者は彼女だけだが、他のメンバーもいる前でしてしまった淫失態を恥じている様子。

機械音の出所は、誰かのケータイであった。
(これは確か雄先輩のケータイ…一体こんな夜更けに、どなたからかしら?)
見渡してみると、就寝時そこにいたはずの主は居ない。
(い、いけないわ桃!ご主人様のケータイを勝手に盗み見なんてそんな…
 けど…そう、ちょっとだけ、誰からのメールかだけでも…)
桃の手は恐る恐る、そのケータイに伸びる。

「おい桃?何してんだー?」

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