スレイブプリキュア! 52
「あ……………ふぅ…………」
事が済み、そこに呆けながら座っているこまちに軽い悪戯心で言う。
「今日は、自分から俺のペニスに手を出してきたな」
「!!」
俺が笑いながらそう言うとこまちはハッと我を取り戻し目をむきながら顔を真っ赤にする。
「うるさいわね!!」
八つ当たりのようにそう怒鳴ると当て付けがましく服を高速で着始めた。
「なぁ」
声をかけてみるがそっぽを向いたまま返事はない。
「なぁ」
もう一度。
「な…」
「何よ聞こえてるわよ……………!」
もう一度声をかけようとすると服を着終わったこまちは声で遮ってきたがその声は震えていた。
これは恐らく泣いているのだろう。
もしかしたら、チャンスかもしれない。
「泣いているのか?」
「な………ヒッ! 違……ヒック…う! 泣い………ヒッ…て……なん………ヒック…か……ヒッ…!」
弱味を見せまいと必死になるこまち。
今この状況は確実に利用出来る。
「____悪かった」
「え……………?」
心が折れかかっているこの状況で、少しでも優しくしてやれば、こまちの心はすぐにでもこちらへと傾くだろう。
「俺は………お前が好きだったんだ」
「な……………!」
そういうと、途端に顔を赤くしてこちらを向いてくる。
「……………本当に?」
「あぁ……だけど、お前には………」
赤い顔で確かめるかの如く聞いてくるこまちに、辛そうな顔を作って返事をする。
そこで、こまちはハッとしたように「あ………!」と声を漏らした。
「だから………カッとなってつい………な。本当にすまなかった。お前の涙で目が覚めたよ」
「そんな…………!」
涙はすでに止まり、こまちは完全に迷っていた。
そう____アイツ、ナッツをとるか、それとも俺をとるかで、だ。
「悪かったな。……………俺はもう、ここには来ないよ」
「えっ………………!?」
これ以上押すとむしろ疑われそうだ。
ここは優しく笑って頭に手をおいて引いて見た方が得策だろう。
だがむろんこれで終わりじゃない。
つぼみ達にある事を聞くと、帰ってきた返事はこれだった。
「な……何言ってるんですかぁ!?」
「だから、ここから一番近いプリキュアの住んでる町を教えろ」
とりあえず次のプリキュアのマーキングをしなければいけない。
「教えろ」
「「「「…………………」」」」
こうなると俺が止められない事も自分達が逆らえない事も知っている四人はしばし悩んだ後相談し始めた。
皆を代表してかおずおずとつぼみが出てくる………がそれを押し退けてえりかが出てくる。
「ここから一番近いのはぁ!この近くの加音町に住んでいるスイートプリキュアって言う人達でーす!」
にこにこ顔でつぼみを押し退けたえりかはやはりにこにこ顔で正座していた。
「? どうした?」
「教えたんですからぁー……ごほうび、くれますよね?」
ニコッと笑うえりかを見てつい俺も笑えてきてしまう。
「あぁ、そうだな」
周りはその手があったか!! という顔。
______まぁ、たまにはこういうのも良いか。
「ここが、加音町か………」
駅から出て、辺りを見回すととてものどかな町な事がうかがえた。
とりあえず適当にどこかでつぼみ達とエロイナーを出そうかと思ってキョロキョロしていると
「大丈夫ですか?」
と、誰かから声をかけられた。
「え?」
「貴方、道に迷ったんじゃ? キョロキョロしてたし、足取りも不確かだったし」
蒼髪をサイドアップにし、金色の瞳の少女。
「どこか行きたい場所とかあります? 私達、案内しますけど」
その少女は、ニコッと笑ってそう聞いてくる。
プリキュアの目に付く場所の近くに行くべきだろう。
確かカップケーキ屋さんとか言っていた気がする。よし、行き先はまずそこにしよう。
そう言えば、この少女、達と言っていたが、連れがいるのか。
「君には、連れが居るのか?」
「あ、はい。アコっていう……」
なら、丁度良い。
案内してもらった後に町中で襲わせよう。
そうすれば注目を引く。
そう決めた俺は、息を吸うと____
「案内、お願い出来るかな?」
「いや、奇遇ですね! 私達も丁度そのお店に行くところだったんですよ! ね、アコ!」
黒川エレンと名乗る少女は、連れだと言う調辺アコと言う少女に語りかけていた。
調辺アコの方は無愛想でつーんとしているが。
にしても、まさか連れと言うのか小学生だとは。
別に構わないことは構わないのだが、やはり少しエロスにかけるな、と思ってしまう。
「あ、もうそろそろですよ」
黒川エレンがそういってきた辺りで、俺は準備をする。
付近に男にだけ効くダークエロティカをまきはじめる。
微量だがここにいる男は時期に特定の女、ダークエロティカにそのフェロモンが吹き込まれている女に手を出したくなり始めるだろう。
そうこうしているうちに
「うああああああああああ!!!!」
付近の男がそう叫び、黒川エレンと調辺アコを睨みつける。
そして、俺はそれに合わせて、エロイナーを出した。
「エーローイナーー!!」
「っ………何!?」
「何なの!?」
付近の男が次々と自分達に群がる上に、何か出てくる。
それに動揺して二人はじわじわと追い詰められていた。