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麻薬戦争
官能リレー小説 - 戦争

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麻薬戦争 7

「お前他の専従班としたしいよな?」
「ええ……面子がありますから」
ベテランは彼が好きな煙草銘柄のカートンボックスを置く。若手は咳払いをしてそれを受け取る。
「ホテルコリアの他のシノギの現状を聞き出せというのですね」
「そうだ……特に性犯罪関連を頼む」
「あそこ苦手なんですよ」
若手は参ったな言う表情を見せつつも喫煙室を出た。



「ふうん、薬物専従班の長がねぇ」
性犯罪専従班は犯罪の性質上女性警官の比率が多い所で若手の同期である婦警は彼から聞いた話に喰いついた。
「性犯罪の常習性が消えないのは薬物中毒の可能性もある」
「その事なんだけどセックスドラックって知っているよね?」
「常習性がある媚薬……危険なモノも多いって聞いている」
市場規模としては普通の薬物よりも規模が小さい事は知っているがこれも危険ドラック指定にされる事も多い。ただ発覚が遅れる事も多い、要はアダルトショップで売られるからだ……しかも服用したとしても異常を来たしたと自覚しない事も多い。アダルトショップの中にはこの手のモノは置かない事も多い。
「ちょっとね、それを手に出した未成年が家出する事が多いのよ。しかも消えている」
「おいおいっ……ヤバいんじゃないのか?」
「ウチとしても頭抱えているの」
「班長が好きな煙草と酒の銘柄は?」
婦警は仕方ないなと言う表情になる。
数日後……各専従班は会合をしていた
「このラブドラックの事は知ってはいたが……ここまで深刻だったとはな」
「ウチとしては面子もある……が、芳しくは無い」
「経済犯罪班としても、怪しい動きがある」
ある学園法人のパンフを差し出す。
「その理事会の面々は株や先物取引で損失を出し、運営資金横領の疑いがある」
「でも証拠は見つからない」
「この学園は諸事情で学校に通えない未成年者を受け入れている事で知られている」
その言葉に面々はまさかと言う表情になる。
「金になるのはモノよりも人だからな」



某県山中にある某学園法人……ここは諸事情で学校に通えなくなった未成年者を受け入れ、隣接する医科大学があり重症による不登校にも対処している。
しかも生徒側の負担は一切求めず高校卒まで面倒見るという方針により全国津々浦々から問題がある生徒を押し付けられている一面もあり、経営は圧迫していた。そこに目を付けたホテルコリアは表家業グループを使い学園を合法的に手に入れた。彼らの目的は生徒を“商品”にする事だ、養える肉親を失っているか放棄された子供も多く、アジアの好事家にとって日本人性奴隷は高級品で特に子供になれば金を幾らでも注ぎ込める奴らも多い。それ故にこれまでは中国や朝鮮半島にて駐在する日本人一家を狙っていたがリスクが高過ぎて断念せざる得なかった。更に近年の政情不安により双方に進出した日本企業は皆無で戦後はA.S.E.A.N.加盟国への進出が当たり前になっていた。
ホテルコリアは発想を転換して学園法人を手に入れた理由はそこにある……今や中国と高麗共和国にはとても観光や駐在する日本人一家は居ない。そこまで経済情勢は悪化し何時内戦が始まってもおかしくない状況だ……最もホテルコリアはその時は高麗人の難民子弟をこの学園に受け入れる予定だ。

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