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麻薬戦争
官能リレー小説 - 戦争

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麻薬戦争 15


翌日、御神らは分かれて監視対象の尾行と張り込みを実施……御神自身は地元の協力者から話を聞いていた。
「売春?」
「ええ、シングル家庭支援する非政府組織を装っている悪質な所ですよ」
その協力者は地元では紳士であり祖父の代から不動産を複数持つ有名人で暴力団追放運動の一件で県警にもパイプを持つ……今の本部長は気に食わないらしく、証拠を持って持参したのである。
「代表者はこの事は?」
「今の方は知らされてないですね、最も前任者は薬物と女と酒で鬼籍に」
御神も察したのか苦笑するしかない。
「主に支援しているのは水商売を生業にしている方々で……隣国から流れてくるケースも少なくありません」
「考えたな、日本で子供を産めば国籍取得せざる得ない……この組織はそこを利用しているか」
御神は一歩間違えていれば息子も娘も行方不明のままになっていた事は知っていた。
妻も看取る事も無く失っていた……本当にあの時は余所の組織からの情報提供が無ければ今の暮らしは出来なかった。
「では、どうして密告を?」
「奴らは“日本人”に手を出そうとしているからです、このままでは名門校に通う児童や生徒にも及びます」
非政府組織のメンバー表を見ると中国人名が多く、国籍からみて新華僑である事は間違いは無いが……数人は御神は中国国籍を持つと分かっていた。
「北京共産党に貢物にされたら困る……よし、こいつらを襲うか」
物騒極まりない上に警察官の言葉では無い……が、御神はもはや言葉で説得できる連中を相手にしてない……銃口を見せないと話が出来ないのだ。
「特外対も目星付けているのだろ?」
「はい……本社の密命も知ってますからね」
特定外国対策室、略して特外対は“ある条件の外国人”を速やかに帰国させる部署であり、その全容を知る者は生涯口にしない。幾度かフリージャーナリストが探るも姿を消したと言う噂は警察組織に居る者ならだれでも知っている……。
「ここの特外対の責任者にも話を通したいな」
紳士はニッとして、あるマッチ箱を差し出す。中州にある場末のバーに置いてあるモノだ。

御神は何も言わずにそのマッチ箱を手に取る。


その晩、御神はそのバーに居た……小ぢんまりで場末だがそれなりに品がある。マスター兼バーテンダーの男は御神を見るなりドアにかけてある札をclauseにする。
「配慮感謝する、用件は?」
「例の売春組織を曝したい、母子家庭を支援するNPOを装っている所だ」
「了解した……東京もここの本部長を替えたい様だな、君がなるのか?」
「……この事件が済めば一線から退く」
「出世はしないのか?」
「頑張りすぎてな、妻を壊してしまったよ。せめて最後の時には見送りたい」
マスターはため息をつく
「あの一件は我らにも責任の一端があるからな」
そう告げると軽めのカクテルを出してくれた。


市内に何処にでもあるマンション、家族向けで何の変哲もないが住んでいるのはシングルマザーとその子供達のみである事は知られてない。表向きは防犯の為であるが……マンションそのものが売春宿である、隣接するビルの地下駐車場とマンションの地下駐車場が密かに繋がっているのだ。客はそこから出入りする。住人の多くが日本人名であるが実態は旧中国やら高麗半島から来た出身者達で子供が産れた為に母国での子育ては困難と判断されて日本国籍を取得した

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