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いざ立て戦人よ
官能リレー小説 - 戦争

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いざ立て戦人よ 15

サブパイロットが意識を失っても戦人の操縦は可能だ。
エルンは戦人の半身を起こして辺りを見回した。
「あれは…っ!?」
そこに居たのは戦人用の巨大な銃を構えた、もう一体の戦人だった。
(どういう事だ!?僕以外にも戦人を動かせる人が居たのか…!?)

制御室…
「あ…あの戦人は何なの!?乗ってるのは誰!?」
少佐はエルン達の無事に安堵しつつも困惑していた。
そこへ、扉が開いて将軍と参謀達が入って来た。
「驚いたかね?クレイマー少佐」
「あなたは…ハーメルン将軍!」
ハーメルンは立派なカイゼル髭を生やし、胸元には数々の勲章、でっぷりと太った腹…といったように、いかにも軍人のステレオタイプのような中年男である。
少佐は言う。
「いや、驚きました…しかし第二の戦人パイロットを見付けられたのですね」
「見付けたのではない…作り出したのだよ」
「は…?」
首を傾げる少佐。
博士が口を開いた。
「…投薬による肉体改造かね?理論上は可能じゃが…」
「その通り!我々は投薬と手術によって、普通の人間を戦人パイロットに“改造”する事に成功したのだ!この技術があれば戦人パイロットの安定的な供給が可能となる!」
将軍は得意気に言ったが、博士は訝しげな表情を浮かべていた。
「しかし…そんな強引なやり方で問題は無いのかね…?」
少佐が言った。
「ですがこれで戦人の大規模な運用が可能となります。そうなれば戦人の実戦投入も遠くはありません」
「あまり気は進まんのう…」

格納庫に戻ったエルンは戦人から降り、さっき助けてくれたパイロットに礼を言おうと思った。
「アイラを頼んだよ」
「了解しました」
衛生兵によって担架に乗せられて医務室へと運ばれていくアイラを見送ると、エルンはその戦人へと近付いていった。
ところが…
「…あれ?なかなか出て来ないな…」
いつまで経ってもパイロット達が中から出て来ない。
やむなく整備兵達が外からハッチを開けた。
すると…
「…ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!…」
 パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!…
「…あっ!あっ!あっ!あっ!…も…もう止めてえぇ〜っ!!お願いだからぁ〜っ!!…あっ!イクぅ!またイっちゃうぅ〜っ!!あぁ〜っ!!?」
コックピットの中ではガチムチマッチョの大男が一心不乱に腰を振って少女を犯していた。
男の目は血走っており、体中に血管が浮き出ている。
少女は鼻水と涎を垂らして泣きながらアヘ顔で喘ぎまくっていた。
(こ…この人が僕達を助けてくれた人…?)
エルンは若干引いたが一応恩人なので礼を言おうと話し掛ける。
「あ…あの、さっきは助けてくれて、どうもありがとうございました。僕はエルネスト・ノーマンと申します…」
「…ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ…」
…パンッ!パンッ!パンッ!パンッ…
「…あっ!あっ!あっ!あっ…」
(聞いてない…)
一方、整備兵達は男と少女を引き離して戦人から降ろそうとする。
「失礼いたします」
「うおおぉぉぉっ!!!!邪魔するなあぁぁっ!!!!」
「うわあぁぁっ!?」
「あ…暴れ出したぞ!」
「麻酔銃を使え!」
 パシュッ!
「ぐあぁぁっ!!!?」
「あっ…あぁ…」
男は倒れて動かなくなり、ようやく快楽地獄から解放された少女も気を失った。
(な…何なんだ…?)
エルンは訳が解らなかった。

一方、ツヴァイシュタイン博士とクレイマー少佐はハーメルン将軍から“作られた戦人パイロット”の真相について聞かされていた。
「…つまり、人為的に作り出した戦人パイロットは、人間としての理性を失い、戦闘とセックスの事しか考えられない淫獣と化す…という訳じゃな?」
「左様!だがそれだけの事が出来れば充分ではないか!女を犯し、敵を倒す…まさにこの戦人という兵器のパイロットとして理想的だろう?君もそうは思わないかね少佐?」
「同感です将軍閣下!…ですが、彼らはちゃんとこうなる事を納得済みで戦人のパイロットに志願したんですよね…?」
「…あ?いや…女とセックスして動かす新兵器のパイロットになりたいヤツ集まれー!って言って軍内各所から集めた」
「えぇぇっ!!?か…彼らの人権は…!?」
「人権!?今はそんな悠長な事を言っていられる時局ではない!戦争中なのだぞ!軍の命令は全てに優先されるべき事項である!個人の人権や意思など尊重しておっては戦争という国家的大事業など到底遂行できんぞ!」
「「……」」
当然の事だと言わんばかりに言ってのける将軍。
いや、確かに国家的見地からいけば彼の言葉は正しいのだが…。
彼は続けた。
「…そして、さっそくだが戦人に活躍してもわねばならぬ局面が迫っている」
「そ…それは一体…!?」
少佐が尋ねると、それまで黙って皆のやり取りを見ていた参謀長が口を開いた。
「…実は、我が国との国境に近い帝国領内の町、ヴァルヴァスヴァウに敵の主力爆撃機が集結しているという情報が入ったのだ」
「まさか!敵は再び大規模な空襲を行う気で…!?」
「うむ、目標はこのエルフィーリアスの街と見て間違い無いだろう。知っての通り、先の空襲によってエルフィーリアスの対空砲陣地と飛行場は甚大な被害を受け、充分な防空もままならない。ゆえに戦人部隊には敵爆撃機の迎撃に当たってもらいたい…」
将軍は言った。
「良いか少佐!?一機も市街地に近付かせるな!!その前に全部叩き落とすのだ!!もう前回のようにヤツラの好きにはさせんぞ!!」
「はっ!!」

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