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いざ立て戦人よ
官能リレー小説 - 戦争

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いざ立て戦人よ 14

次の瞬間、目の前にいた無人機が二人の視界から消えた。
エルンはキョロキョロとモニターを見渡す。
「あ…あれ!?どこ行ったんだ!?」
「上!!」
アイラの叫びで視界を上に向けると、太陽の光を背にした無人機が模擬刀を振りかざしてエルン機に振り下ろそうとしていた。
「うわあぁぁぁっ!!!?」
エルンは操縦桿を操って咄嗟に避ける。
 ズドオォォーンッ!!!!
模擬刀は勢い良く地面を叩いた。
地面がビリビリと揺れて軽く地割れが走る。
「う…嘘だろ…?もしあんな攻撃を喰らったら、僕らの機体は…」
「…真っ二つ…だったね…」
二人は見る間に青ざめる。
エルンは叫んだ。
「ちょ…ちょっと少佐ぁ!何かヤバくないですかコレ!?このままじゃ僕ら訓練で死んじゃいますよ!」
通信機の向こうから少佐と博士の会話が聞こえて来る。
『う〜ん…ちょっと無人機の出力を上げ過ぎたかしら…?』
『そりゃそうじゃよ。いきなりMAXって君…そもそも無人機は有人機と比べて、中の人間を保護せねばならんという制約が無いからのう…結果的に運動性能は飛躍的に上がるという訳じゃ』
「そんな話してないで今すぐ無人機のプログラムを停止させてください!」
『残念だけど、それは無理よ!』
「「えぇぇっ!!?」」
『無人機の戦闘プログラムは自分か相手、どちらかが戦闘不能となるまで止まらないわ!』
「何そのデスマッチ!!?」
『…という訳で死にたくなかったら無人機を倒しなさい!』
「あ…あれを倒せと…!?」
無理だ…エルンの心中に絶望が広がる。
(無理に決まってるじゃないか!!前回乗った時は操縦して動かした訳じゃない…事実上今日初めて実際に操縦する戦人を駆使して、自分より何倍も運動性能の高い敵を倒せだなんて…)
だがアイラは言った。
「エルン!こうなったらやるしか無いよ!」
彼女の膣は先程から痛いほどエルンの肉棒をギュウギュウと締め付けて来る。
人間は危機に際して子孫を残そうという本能が働くという。
確かにその締め付けはまるでエルンの子種を搾り出そうとしているかのようだった。
「アイラ……そうだね、やるしか無いんだ!戦わなきゃ…僕らが生き残る道はそれしか無いんだ!」
決意と共にエルンのペ○スもビンッと硬さと大きさを増した。
「あぁんっ!…そ…そう、その意気だよ!(ヤバ…今ちょっと軽くイきかけちゃったかも…)」
「…やってやる!やってやるんだ!」
エルンは握り締めたレバーを操作して無人機に向かって模擬刀を構えた。
無人機が再び模擬刀を構えて、今度は真っ正面から突っ込んで来る。
「うおおぉぉぉ…っ!!!!」
 ガキイィィンッ!!!!
エルン機の刃と無人機の刃が激しくぶつかり合う。
「やった!止めたぞ!」
「良いよ!そのまま押し返すんだ!」
二体の戦人はガチガチと激しく火花を散らしながら鍔迫り合いをする。
「もっと…!もっと出力を…!!」
アイラは戦人の出力(=快感)を高めようと必死に腰を振る。
だが、結果的にそれは逆効果だった。
「ア…アイラ!?ちょっ…ストップ!そんなに激しくされたら…あぁぁっ!!?」
 ドピュッ ドピュッ ドピュッ
アイラの膣の締め付けと腰使いがあまりにも気持ち良すぎたため、エルンは上り詰め、射精してしまった。
「えっ!?うそ!?もうイっちゃったの!?」
「う…っ!!」
驚きの余りアイラが放った言葉がエルンの男としてのプライドをエグる。

一方、制御室では…
「マズい…少尉がイってしまったわ!」
クレイマー少佐は険しい表情で言った。
エルンがイキそうになった時、咄嗟に電流ボタンに手を伸ばしたものの結局間に合わなかったのだ。
「あんなに難局を使った耐快感訓練を重ねたのに…情け無い!」
ツヴァイシュタイン博士がエルンをフォローする。
「仕方あるまいて…実戦となれば話は別じゃよ。しかし今デスタイムに入るとは…タイミングとしては最悪じゃったのう」

デスタイムとは射精直後に性欲が一時的に減退する期間…俗に言う“賢者タイム”である。
ただ戦人のパイロットにおいては、ヘタするとそれが死に直結するため、こう呼んでいた。

「デスタイムを抜けるまでは戦人のエネルギー源である快感を新たに補充する事が出来ん。つまり戦人本体に蓄えられたパワーを一方的に消費していくだけだし、出力自体も落ちる。ゆえに戦人のパイロットには素早い回復力が求められるのじゃよ」
「博士…誰に説明しておられるのですか?」

「「うわあぁぁっ!!?」」
出力の落ちたエルン機は無人機に蹴倒されてしまった。
無人機は仰向けに倒れたエルン機の上に馬乗りになり、模擬刀を胸部…すなわち操縦席のある部分に突き立てようと構えた。
ちなみにエルン機の模擬刀は倒れた時に手放してしまっていた。
「もうお終いだあぁ〜っ!!!!」
「助けてえぇ〜っ!!!!」
恐怖と絶望に泣き叫ぶエルンとアイラ…非常に情け無いが、考えてみればまだ二人とも十代半ばの少年と少女だ。
アイラは恐怖と快感で絶頂に達した。
無人機はエルン機にトドメを刺そうとした…が、その時!
 ガガガァンッ!!!!
「…っ!!!?」
無人機の頭、胸、腕に突如として風穴が開いたのだった。
模擬刀を掴んだ腕は、もげて落ちた。
 バチバチバチッ……ズズ〜ンッ
そして無人機は動きを止め、そのまま火花を散らしながら後方へと倒れたのだった。
「た…助かった…?」
「……」
操縦席の中、つぶやくエルン。
アイラの返事は無い…どうやら失神してしまったようだ。

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