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戦場デ少女ハ躰ヲ開ク
官能リレー小説 - 戦争

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戦場デ少女ハ躰ヲ開ク 1

アルファスティア王国は小さいが自然に恵まれた平和な国だった。しかし、豊かな鉱産資源を産出する国境付近の土地を巡って、北の大国シルヴァール帝国と軍事的対立を深めていた。
聖歴1915年、それはたった一発の銃声から始まった。国境警備隊同士の小競り合いが、次第に本格的な戦闘へと発展し、ついに両国は宣戦布告、開戦したのである。
だが、結果は明白だった。開戦から約ひと月足らずでアルファスティア王国の王都アルファスパレスが陥落。国王一族と政府閣僚は南の都市ハイシーに逃れ、臨時政府を打ち立てた。
そもそもアルファスティア王国とシルヴァール帝国の総国力差は裕に10倍以上、結果は最初から判っていた事だった。だが、頭でっかちの高級官僚や勢いだけの軍幹部は「むしろその国力差を努力と精神力で乗り越えてやろうではないか!!」と現実を無視したアクロバティックな理想主義を振りかざし、無知な国民達もあっさりとこれに煽られ、国家一丸となってかくも無謀な戦争へと突入したのであった。

ここはアルファスティア王国の臨時政府が置かれている都市ハイシー郊外に設けられた陸軍の駐屯地である。旧王都アルファスパレスを落とした帝国軍は、今度こそアルファスティア王国を屈服させるべく、次なる目標をこのハイシーに定め、既にハイシーの北50キロの地点にまで迫っているとあって、駐屯地内では兵士も将校も誰もが慌ただしく走り回っていた。
「ん〜…確かこの辺りのはずなんだけどなぁ…」
ここにメモを片手にキョロキョロと辺りを見回しながら何かを探している一人の青年将校がいた。背は高く顔立ちも整っており、なかなかの好青年なのだが、黒縁の丸眼鏡と軍人には似つかわしく無いボサボサの頭髪のせいで、全体的な印象はかなり野暮ったかった。
彼の名はレオポルド・ロード。新任の少尉である。本来ならばまだ士官候補生として陸軍士官学校に在籍中の身だが、戦況が悪化したため、繰り上げ卒業となったのである。
「あ、ここだここだ…」
やがて彼は一棟の兵舎の前で立ち止まった。兵舎と言っても急造の掘っ建て小屋だ。実は彼、小隊長として一個小隊を任され、今日が着任の日なのである。
「最初が肝心だからな…」
ささっと髪の乱れを整え、軍服の肩にフケが落ちていないか確認する。隊長として兵隊にナメられてはいけない。特に重要な最初の挨拶は毅然とした態度で臨まなければならない。
「よ…よし…!」
彼は気合いを入れて扉を開け、元気良く挨拶した。
「諸君!私が君達のぉ……」
挨拶しようとした。しようとしたのだが、目の前の光景に思わず言葉を失ってしまった。
「……」
「「「……」」」
何と、そこには五人の裸の娘達が立っていたのである。ほぼ全裸の者もいれば、下着姿の者や上半身だけ裸の者もいる。どうやら着替え中だったようだ。
「きゃあぁ〜〜!!!?」
「お…犯すなら私をやれぇ!!みんなには手を出すなぁ!!」
「わ〜!!変態だぁ〜!!」
「憲兵に突き出してやるわ!!」
「あらあら〜、大変ねぇ〜」
五人とも三者三様の反応である。
「し…失礼しましたぁ!!」
レオポルドは慌てて兵舎を飛び出した。
「はあ…はあ…な…何で女の子が…?」
改めて手の中のメモと兵舎の戸に書かれた番号を見比べてみる。それは確かに自分が与えられた小隊の番号に間違い無かった。


「え〜・・・僕が今日からこの小隊の隊長となるレオポルド・ロード少尉だ。よろしく」
「「「はっ!よろしくお願いします」」」
レオポルドに向かって一斉に敬礼する少女達。着任早々いきなり裸を見せられて驚いたが、間違い無くこの小隊が彼の部隊のようだ。
「ところで一つ聞いても良いかな?」
「はい!何でしょう隊長?」
いかにも真面目そうな少女が答えた。
「どうしてこの隊は女の子だけなんだい?」
当然の疑問だが、彼女には侮辱に聞こえたようだ。
「失礼ながら、どういう意味でしょうか?」
「いや、そのままの意味だが・・・」
少女は一歩前に進み、レオポルドの目をじっと見て言った。
「ご安心ください隊長!私達は女であっても、祖国に命を捧げると誓った兵士です!必ずや隊長のご期待にお応えしてご覧に入れます!」
「いや、僕が言いたいのは・・・」
少女はさらに一歩前に進み出る。正直ちょっと怖い。
「それとも隊長は“女子供は戦場に出て来るな”というお考えですか!?もしそうなら私は隊長を上官として尊敬する事はできません!」
「い・・・いや、そんな事は無いよ。女が兵士でも、小隊全員が女でも、何の問題も無いよ・・・うん」

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