レオナは瞳から大粒の涙をボロボロと零して泣きじゃくり始めた。
「ひっく…わ、私は…私は悔しいです…えぐ…祖国が…故郷が敵に蹂躙されているというのに…うっ…何も出来ない自分の無力さが…ひっく…民も…守れないで…うっ…何が…何が王族ですかぁ…っ!?」
「殿下…」
「うわあぁ〜ん!!こうなったらもう軍令なんて無視してやるんだからぁ!私一人でも前線に行って敵と戦いますぅ〜!」
「ちょ…ちょっと…!?」
思い立って走り出そうとするレオナの手をレオは咄嗟に掴む。
「きゃっ!?」
「うわぁっ!?」
次の瞬間、バランスを崩して二人は床に倒れた…。
「……?」
…一瞬、レオは自分の置かれた状況を把握できなかった。
唇と片手に柔らかな感触…なんと彼、あろう事か王女様と唇を重ね、あまつさえその片方の乳房をガッシリと掴んで倒れていたのだ。
「わわわわわわっ!!?し…失礼しましたぁ!!」
慌てて王女から離れるレオ。
「……」
一方、当のレオナは先程までの威勢はどこへやら、ポカーンと倒れたまま天井を見上げている。
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