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蒼海の戦乙女たち
官能リレー小説 - 戦争

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蒼海の戦乙女たち 6

「いや、ワシもハッキリとは解らんのだが…どうも事に際して“勃たなかった”らしい…」
「あらまあ…」
これにはエスメラルダも言葉が無かった。
「悲しきかな、男には時としてそういう事がある…君、もし良かったらあいつを慰めてやってくれんかね」
「…それは性的な意味で?」
「それは状況に応じてじゃ」
「そうねぇ…良いわよ。実は私も彼ちょっと気に入ってたの♪」
そう言うとエスメラルダは少女のように微笑んだのだった。


アルフレッドはベッドに横たわっていたが寝付けずにいた。
男としての自信(まあ元々そんなに無かったが)が打ち砕かれたような喪失感…。
そこへエスメラルダが現れて尋ねた。
「…調子はど〜お?」
「最悪…」
「話は聞かせてもらったわ。気にする事ないわよ。大丈夫!いざという時に勃たなくたって、それであなたの価値が決まる訳じゃないわ」
「うぐぅっ!!?……わ…悪いけど今の状況での慰めの言葉は傷口に塩を塗り込むような物だよ…」
「じゃあ私どうすれば良いかしら?」
「…何もしなくていい…今はただ一人になりたいだけだ…」
「ハァ…すっかり傷心モードって訳ね」
「もう寝る…」
そう言うとアルフレッドは頭から布団に潜り込んで丸まる。
エスメラルダはそんな彼の布団に手をかけると勢い良くめくった。
「何するんだ…って、わあぁぁっ!!?」
怒ろうとして振り向いたアルフレッドは仰天した。
目の前のエスメラルダが一糸まとわぬ姿だったからだ。
「ふ…服はどうしたんだよ!?」
「消したわ。私もともと思念体みたいな存在だもの…服なんて思いのままに消したり出したり出来るの…」
そう言うと彼女はアルフレッドの手を取り、自らの胸元に持って行った。
「…だけどこの感触は本物よ。私を知覚できる人にとっては、私は確かに存在している…そこが幽霊とは違う所ね」
「あ…ああ…」
アルフレッドは片手には余る程の豊乳を掴んだ手に少し力を込めてみる。
掌に吸い付くような肌触り…指を押し返してくるような弾力…それは彼女が間違い無く存在している証である。
いつの間にかアルフレッドは両手を使って彼女の両乳房を揉みしだいていた。
「んんっ…はぁ…」
エスメラルダはほんのり頬を赤らめ、時たま気持ちよさそうに身を捩らせる。
「ウフ…あなたのココ、もうこんなに固くなってる…」
そう言いながらエスメラルダはアルフレッドの股間に手を伸ばす。
「あ…」
アルフレッド自身、言われて初めて気付いた。
「凄いわ…太くて立派じゃない。あなたのお祖父さんの若い頃を思い出す…」
うっとりとアルフレッドの男根を見つめながら優しく握って上下にシゴくエスメラルダ。
「ま…まさか、お祖父様とも…?」
それにエスメラルダは「ウフフ♪」と微笑んで何も答えず、アルフレッドの腰の上に跨った。
肉棒の先を膣穴へと当てがい、そのまま腰を下ろしていく…
「あぁ…っ!!」
「あぁぁん…全部入ったわよぉ…」
男根が熱く湿った膣肉の内に飲み込まれ包み込まれる快感に身を打ち振るわせるアルフレッド。
「動くわね…」
そう言うとエスメラルダは艶めかしげな腰付きで上下前後左右に腰をグラインドさせ始める。
挿入しただけでも快感なのに、更なる快楽がアルフレッドを襲う。
「あぁ…堪らないよ…!」
「はぁ…はぁ…あっ…あぁん!あぁ…良いわぁ、あなたの…あっ…あん!…あぁ!」
エスメラルダも次第に高ぶり、甘い声を上げて喘ぎ始める。
その律動はどことなく海の波に揺られる船のそれを感じさせ、快感と共に心地良さをアルフレッドに与えた。
「はぁ…はぁ…エスメラルダ!僕、もう…!」
「…あぁん!良いわよぉアルフレッドぉ!私の中でイってぇ!」
「あぁぁ…っ!!!」
アルフレッドはエスメラルダの膣内に思い切り精を放った。
「あぁ…凄い、いっぱい来てるわぁ…」
うっとりとした表情を浮かべながら膣で精液を受け止めるエスメラルダ…。
一方アルフレッドは冷静さを取り戻しつつある頭で考えていた。
(まさかお祖父様と穴兄弟になってしまうとは…)


翌日、エスメラルダ号は出港した。
「どうやらアルフレッドは無事に男になれたようじゃな」
甲板に姿を現したエスメラルダにヘインズマンは言った。
「船の精霊って数にカウントされるの?」
「知らん。それより…判るか?」
「ええ、荒れそうね…」
二人の視線の先には真っ黒な雲が広がっていた。

帆走砲艦エスメラルダ号艦長マクラーレン大佐は迷っていた。
ルェルランド港に戻るか、それともこのまま進むか…。
「ノートン准尉、どう思うかね?」
彼はたまたま側にいたアルフレッドに聞いてみた。
「…そうですねぇ…僕としては戻った方が良いかと……彼女は『大丈夫だ、行ける』と言っていましたが…どうも…」
「彼女…?」
「…あ!い…いえ!何でもありません!」
慌てふためくアルフレッドに、マクラーレンは顎に手を当てて考える。
「ふーむ…」
ローランド海軍の一部の将校達の間で、まことしやかに囁かれている噂があった。
かつて艦隊司令を務めたノートン提督は、時たま“何か超常の存在”と対話し、それで幾度もの危機を脱したという。
もちろんこんな物は数ある噂話の一つに過ぎない。
船乗りというのは迷信深い人種なのだ。
その“存在”というのも“死者の霊”とか“海の妖精”とか“船の精霊”とか…色々と言われている。
本人に尋ねても、おどけてはぐらかされる。
まあ半信半疑という所だが…。
(“彼女”が行けると言っているなら大丈夫なのだろう…)

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