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兵士の生産
官能リレー小説 - 戦争

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兵士の生産 3


エミィはシェリー博士に連れられて、工場の敷地内の一角にある実験棟に来た。
廊下からはガラス張りの実験室内が見えた。
「あ…あれは…っ!?」
中を覗いたエミィは思わず叫ぶ。
中では一組の裸の男女が交わっていた。
…いや、それは普通の男女の交わりではなかった。
女はエミィより少し年上…20歳くらいの普通の女だが、相手の男が異様な姿をしていた。
身の丈が3mはあり、体中の筋肉は異常なまでに発達している。女が人形遊びの人形に見えてしまう程の巨大な男は、女を組み敷いて狂ったように犯していた。女の目には光が無く、ただ男にされるがまま、胸が上下しているので辛うじて生きていると判る。
「…驚いた?あれこそ私達研究チームが極秘に開発した身体強化型戦闘員、通称ORK(オーク)よ。その身体能力および生命力は通常の兵士の約10倍、オツムが弱いのが欠点だけどね。これが前線に投入されれば戦局は一気に好転するわ。…ただ、まだ量産化には漕ぎ着けてないの…ORKの母体は総じて長持ちしないからね…」
その言葉にエミィは震えあがる。
まさか自分をあの化け物の相手をさせるつもりなのか、と。
その推測はあながちはずれでもなかったが、正解でもなかった。
エミィの考えを読んでいたらしいシェリー博士は、ニッコリ笑ってこう言った。
「あら、そんなに心配しないで?
 確かにいずれはあの子の相手をしてもらうつもりだけど・・・今すぐってわけじゃないわ。
 だってそんなことしたら、そこの女みたいにすぐ壊れちゃうじゃない?
 あなたにはこれから、ORKの量産化のために改造手術を受けてもらうわ。
 内容は膣内の総合的な強化と卵子放出量の増加。それと妊娠期間の短縮。
 これであなたはこの戦争を終わらせる英雄・・・いいえ、聖母として歴史に名を残すことになるでしょう。
 私の偉大な功績の1つとして、ね!」
それを聞いたエミィは恐怖のあまり失禁してその場に尻もちをついた。
あんな化け物のような男の子供を産む道具にされる?
それも人間であることすら辞めさせられて?
たとえようもないほど絶望的な未来を想像し、エミィは震えた。
冗談ではないとばかりに逃げたかったが、身体が恐怖に震えてそれすらままならない。
できたのはナメクジのように冷たい床の上を這いずることだけ。
そんな状態で逃げることなどできはしないとわかっていたが、それでもやめられなかった。
1%以下の希望でも、それにすがらざるを得なかったから。
もっとも、そんな希望はかなうことがないから奇跡と呼ばれているのだが。
「さ、それじゃさっそく手術を始めましょう。
 安心しなさい。あなたはこの手術で死ぬようなことはないから。
 今まで積み重ねてきたデータがそれを証明しているわ。
 そのうち一緒に逃げたお友達とも会わせてあげるから、安心して人間を捨てなさい」
シェリー博士はそう言うと、懐から麻酔銃を取り出し、地べたを這いずるエミィのうなじに銃口を当てる。
エミィがやめてと懇願するより先にトリガーが引かれ、彼女の意識は暗黒に落ちた。
目覚めてもその暗黒が消えることはないだろう。おそらく彼女が死ぬまで永遠に。

その頃。兵士たちに連れて行かれたラナとリーザは。
兵舎にほど近いとある工場に連れて行かれていた。

「オラ、グズグズすんなっ!さっさと入りやがれ、このメスブタどもっ!」
「きゃあっ!?」
「い、痛いっ!?や、やめてくださいっ!」

乱暴に突き飛ばされたリーザと髪を引っ張られながら放り込まれたラナは悲鳴を上げながら工場の中へ。
そこで彼女らを待っていたものは、かいだ覚えのあるすえたにおい。
弱々しくすすり泣く女の声。あたりもはばからない喘ぎ声。
そこかしこで聞こえる赤ん坊たちの産声。
それをトリガーに思い出したくもない記憶が恐怖とともに蘇る。
一縷の希望を糧に起き上がった2人が見たものは。

「あッ!?あ、あ、あうああぁぁぁああぁ〜〜〜ッ!?」
「んえッ!?お、おぼおおぉぉ〜〜〜ッ!!」
「イヒッ♪あ、アヒャヒャッ♪」

かつてエミィとともに望まぬ子供を作らされていた、兵士生産工場だった。

「あ・・・あ・・・」
「イヤッ・・・イヤッ・・・赤ちゃん産むの、もういやあ〜〜〜ッ!?」

また戻ってきてしまった。
その事実にリーザはその場で尻もちをつき。
ラナは恐怖のあまり、兵士の固める入り口から逃げ出そうとした。
だが屈強な兵士たちを前に、そんなあからさまな脱走が成功するはずがない。
彼女はあっさり捕まった。
しかしそれでもあきらめきれないのか、ラナは半狂乱になって暴れ続ける。
彼女の右手の爪が取り押さえる兵士の頬を引っ掻いた。

「痛ッ・・・!?ッこのアマぁっ!?」
「ぎゃんッ!?」
「あ、おいバカ、やめろっ!?」

その瞬間、へらへらと笑っていた兵士の顔が鬼のような形相となり、彼女は床にたたきつけられた。
あまりの痛みに悲鳴を上げるも、何度も何度も腹を蹴られ、それさえもできなくなる。
蹴り上げる兵士の同僚が止めなければ、きっと彼女は殺されていただろう。
それが彼女にとって救いなのか、最悪の結末なのかは定かではない。
なぜならここは兵士生産工場。
ここでは女は兵士を産む家畜・・・いや道具として一生を終える場所なのだから。

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