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牙の勾玉
官能リレー小説 - 時代物

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牙の勾玉 3

アニキの頭の中には勾玉の卑猥な歌声だけが鳴り響いていた。
「…………うぅん……?誰かいるのかァ…………?」
市太郎は庭から聞こえてくる音に気付き、そちらへゆっくりと歩いていった。
誰も居ないはずの庭に、確かに人の気配を感じる。
市太郎は不思議に思いながら戸を開けると、そこにはアニキともデンとも別人の見知らぬ男が三人立っていた。
三人とも薄汚れた着流しを着ており、それぞれ手に刀を握っていた。
「なんだお前ら!」
市太郎は警戒しながら叫んだ。しかし、男達は市太郎の声など全く気に留めていない様子だった。
「勾玉の持ち主か」
真ん中の男が言う。
市太郎は勾玉を盗った二人が彼等に勾玉の事を喋ってしまったのではないかと思った。
「そうだ!返せ!」
「お前は持っていないのか?」
男は首を傾げた。
「持ってるもんか!あの勾玉はお前らに盗られたのが最後だよ!」
「ふむ……。別の奴も勾玉を狙っていた、というわけだな。だが、用があるのは勾玉ではない」
「えっ!」
「勾玉は装飾にすぎない。勾玉の持ち主こそが重要なのだ」
市太郎は何を言っているんだこいつは、と思いながらも一応話だけは聞いてやることにした。
「じゃあ一体なんの用があるってんだよ!?」
「それはだな…」
男が刀を振る。すると市太郎の着ていたものが一気に裂けた。
「わあっ!!」
市太郎は悲鳴を上げ、その場に尻餅をついた。
「な、なな、何すんだよッ!」
素っ裸にされた市太郎は慌てて股間を隠したが、恥ずかしさよりも恐怖の方が勝っていた。
「なに、殺すわけではない。我らと一緒に来てもらうだけだ。……おい、連れていけ」
両脇にいた二人の男がそれぞれ市太郎の腕を掴み、無理やり立たせた。
「痛いっ!嫌だっ!離せよぉ!」
市太郎は必死に抵抗したが、非力な彼が大の男二人に敵うはずもなく、引きずられるようにして家の外へと連れて行かれた。
「い、いやだぁああ!助けてぇえええ!」
母はたまたま療養所だ。なので誰も悲鳴には気づかない。
「ちょっとうるさいな…少し静かにさせるか…」
男の一人が下品な笑みを浮かべた。そして懐から小さな袋を取り出し、中に入っていた粉のようなものを市太郎の顔に振りかけた。
「うぐっ!!げほっごほごほっ!!!」
市太郎は突然のことに驚いて咳き込んだ。
「な、何するんだよッ!」
「すぐにわかるよ」
「ウグウゥーッ!」
市太郎の体が急激に熱くなり、その全身の毛穴からは汗が噴き出してきた。
心臓が激しく脈打ち、頭がくらくらした。
(なんだこれ……苦しい……)
やがて、手足の先まで痺れてきた。
「お、効いて来たみたいだな」
「うぁあー……」
ビンッ!
市太郎は急激に勃起した。
「うおっ!」
もう一人の男が思わず声を上げた。
「こいつ、まだガキなのにもうこんなになってるぜ!」
「これは楽しみだ、流石は勾玉の持ち主だけあるな」
「俺達でたっぷり可愛がってやろうじゃないか」
男たちはニヤリと笑い合った。市太郎は口を開くことも出来ず、ただうつろな目で自分の下半身を見つめることしか出来なかった。

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