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女郎蜘蛛
官能リレー小説 - 時代物

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女郎蜘蛛 5

最初に捕まえたのが褌姿の漁師だったからよかっただけで、大抵の通行人はあの二人のように何かしら身に付けているだろう。腕とかには貼り付くかもしれないがそれくらいなら引き剥がせる。
「こんなに不合理な罠、もしや人間の捕食が目的ではないのか?」
直七は視線を漁師に戻した。
直七の推測は当たっていた。
漁師の褌の中に入り込んだ細い糸は陰茎に絡み付き、まるで白い布のようになっていた。漁師はその異物感に怯え、身をよじっている。
そのうちそれは面積を広げていき、異様にきわどい褌のように股間を包んでいく。
漁師達の男根は恐怖に萎んでいたが、包み込まれる刺激に反射的に反応してしまう。それぞれの亀頭がわずかに膨張を始めた。
その変化は白い褌に覆われているので直七達には確認が出来ない。
誰も気づかないうちに事態は静かに悪化しつつあった。
服を剥ぎ取られて殆ど裸になった二人が直七の方に近寄る。先程は逃げようとして捕まったので、もう逃げられないと察したのだろう。
「あれはいったいなんなんだ」「なんであんたはあの漁師達を見張って、話を盗み聞きしていたんだ」
怯えた二人が聞いてきた。
「わからないが少なくともここからではあいつらを助けることは出来んな」
直七は漁師達を探っていたことを伏せた。
「いやだからなんで漁師を監視するような真似を…ああもう今はそれどころじゃないな」
直七を刺激するとこの場で斬り殺されかねないと考えたのか、二人は話を打ち切った。とにかく今戦えるのは刀を持った直七だけだ。
三人は自己紹介する暇もなく窪みに逃げ込んだ。低いところにいると気づかれないらしく、上から糸が向かってくることはなくなった。

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