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女郎蜘蛛
官能リレー小説 - 時代物

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女郎蜘蛛 4

直七の目の前で漁師達の上半身が完全に埋もれてしまった。
地上に居る直七までもが伸びる糸に取り込まれそうになり慌てて飛び退く。
「こちらも狙われてるな…」
直七はとりあえず姿を隠してやり過ごす。漁師達の様子を確認するのは継続しながら。
ドロドロと卑猥な音を鳴らしながら巻き込まれた漁師達がかき回されていく。もがく下半身だけが見える状態だ。
一見下半身には殆ど糸がくっついていないように見えるが褌の中に侵入している糸がどれくらい絡み付いているのか確認が出来ない。
だが褌に差し込まれている糸が奇妙にうねっているのは見える、恐らくはかなりの糸が送り込まれているのだろう。
その侵入している糸がどこに向かうのかは大体予想がついた。
「女郎蜘蛛というくらいだからなぁ…」
直七がふと後ろを振り向くと、清八と六衛門が腰を抜かしてへたりこんでいた。直七の後方を歩いていたせいで漁師が捕らえられる現場に居合わせてしまったのだ。
直七が刀に手をかけたので、二人は思い出したかのように悲鳴をあげて逃げ出そうとする。
それがいけなかった。二人も糸にからめとられてしまった。
彼等は着衣を身に付けているので、漁師のようにはいかなかった。糸のくっついた服を次々に脱ぎ捨てて脱出を図ろうとする。
糸の捕獲は予想以上に手間取っていた。こんなので人を捕らえることなんて出来ていたのだろうか?

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