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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 99

「…………雪乃?…が…12匹…雪乃が13匹…雪乃が14匹………」
洋介は何の夢を見ているのであろうか…
「羊」が「雪乃」に変わると、寝ているにも関らずムクリと起き上がり、フラフラと歩き出す。
その間も「雪乃」の数は徐々に増えていった。
 
休憩室を出た洋介は不思議な事に壁にぶつかる事なく、風呂棟の入り口を出て、まだ案内されていない庭園の方へ歩いていく。

その庭園は本館から見ると、右端に風呂棟があり、その風呂棟を除く本館側全てが噴水や花畑のある庭園になっている。(ちなみに本館左側にあるプライベートビーチは別)
 
花の香りに誘われるのか…雪乃に夢の中でも犯されているのか…夢の中の事なので誰にも分からないが、洋介は庭園を本館の方とは逆の方へフラフラと歩いて行った。

 
 
その頃屋敷では…
メイドから半強制的に洋介との時間を奪われた菫が疲れた様子で屋敷の三階の廊下を歩いていた。
桜はというと、自室で何か用事を済ますと言ってはいたが、先程の話し合い中ずっと上の空と言った状態だった。
 
先程の会議(話し合い)が洋介との時間を奪われてまで重要なものだったのか…
桜と菫を呼びに来たメイドと木之花財閥の系列会社の社員全員にとってはとても重要なものだったのである。
桜はこれでも財閥全グループの総帥なので、この島で隠居の様な生活をしているが、定期的に会議には参加しなくてはならないのだ。
先程の会議の中身は、世界中にある木之花財閥系列の企業の責任者達から、業績についての報告を受けるものであった。
簡単なものから、重要なものまで様々な報告が、桜の部屋にある、スクリーンで報告されていた。
そのスクリーンはネット回線で繋がれており、リアルタイムでの会話を可能にしたものである。
その会議中桜と菫は、「ふ〜ん」や「あ、そう」と言った感じで話を全く聞いていなかった。

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