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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 82

そして、洋介が今いる階の廊下の突き当たりに来た時…
洋介は何か懐かしいような、心が落ち着くような感覚になった。
どうやらこの場所には何かあるのかもしれない。
しかし、周りを見ても部屋のドアしかなく、特に変わった物も無い。
洋介はこの感覚が何か気になったので、取り敢えず横にあった部屋のドアを開けてみる事にした。


ガチャガチャ…
「あれ?開かないや…」
…当然の事ではあるが、ドアには鍵がかかっており、扉は開かなかった。
「この感覚って何なんだろう…。多分この部屋で間違っていないと思うんだけどなぁ。
このドアを触ったら、この感覚が強くなったし…」
「はぁ…こんな部屋、一体誰が作ったんだよ…こんな事をするのは桜さんしかいないだろうけど、でもこの屋敷もアンティークっぽいからもしかしたら爺ちゃんが作ったのか…?」
洋介が溜息混じりにそう呟くと、急にドアが「カチャ」という音を立てた。
その音で洋介はドアに変化があったと思い、もう一度ドアノブに手をかけると、何とドアが開いてしまった。
 
洋介が部屋に入ると、その部屋は6畳程の広さで、隅々まで綺麗にされている、他の部屋や廊下等と違いカビと埃臭かった。
そして、ドアから見た正面に机があり、その上に木箱が置かれていた。
洋介はこの部屋に入った瞬間、埃臭いのはあったが、先程まで感じていた不思議な感覚が更に強くなっているのに気付いた。
洋介が中に入ると後ろのドアが閉まり、再び「カチャ」という音がした。
どうやら部屋の鍵が閉まったようだ。
そして、机の上の木箱に気付き、何気なくその箱を開けてみる。
箱の中には一束の手紙があり、その表には「洋介へ」と書かれてあった。
洋介は何故この様な部屋に自分宛の手紙があるのか疑問に思いつつも、自分に書かれた物であるので、その手紙を開けて読んでみる事にした。


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