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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 47

先生方が洋介様の事をお話する時は本当に楽しそうに話されていましたわ。そして、毎日必ず仰っておられた事が、『貴女達は必ず幸せになって下さい。そして、何れ洋介と会う時が繰るかもしれない。その時は洋介の事を愛してあげて欲しい。洋介を幸せにして欲しい』と。
わたくし達は毎日洋介様の事をお聞きして、そして毎日洋介様について語り合いました。洋介様のお写真は小さい頃の物しかございませんでしたが、とても可愛らしくてわたくし達は暇があればいつもそのお写真を眺めていましたわ。
洋介様の事を聞く度に、洋介様の事を語り合う度にわたくし達の洋介様への想いはどんどん強くなる一方でしたの。
ただ、どうしてかは分かりませんが…ある時期から、洋介様の御爺様は洋介様の事をあまり語ろうとはして下さりませんでした。わたくし達は洋介様の事を少しでも知りたい、知って少しでも洋介様にお近づきになりたい。その一心でしたのに…
そして今日、洋介様にお会いできて、わたくし達はもう心臓が飛び出そうな位嬉しかったですわ。洋介様がこちらにいらっしゃると聞いた時は、何日も一睡も出来ませんでしたの。
だから…、洋介様。どうか、もう戻る事なく、一生こちらにいて下さいませ。どうか桜様と菫様、そしてわたくし達を見捨てないで下さいませ。
わたくし達にとって、洋介様は生き甲斐なのです。洋介様のお優しさ、お心遣い、そして洋介様の笑顔なしでは、わたくし達はもう生きていけないのです。どうか…、どうかお願い致します」
途中まで笑顔で楽しそうに話していた2人だが、最後はもう涙を流しながら洋介に訴えていた。
周りで2人の話を聞いていた者も今は涙を流している。
洋介はそんな2人の話を聞いて、苦笑するしかなかった。
洋介は2人に何かしてあげられる事はないかと思い、優しく、強く2人を抱きしめてあげたのだった。
洋介は2人が落ち着くまで、暫く抱きしめたままでいた。
そんな3人の姿を、菫はただ黙ったまま優しく見つめていた。

2人が落ち着いた後、洋介達は楽しく話をしていた。
洋介の今までの日本での生活の事。
沙羅と咲夜の今までの「洋介学」でどの様な事を教わってきたか等である。

そして、洋介のお腹も大体満たされて、そろそろ歓迎会も終わりかな?と思ったその時……


一人のメイドが恥ずかしそうにこの部屋に入ってきた。

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