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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 43

その様子を雪乃は微笑ましく思っていたが、これから毎食この様にしなくてはならないので、雪乃は洋介に慣れて貰う為に何も言わずにいた。
洋介が椅子に座ったのを見て菫は口を開く。
「改めて、洋介さん。ようこそいらっしゃいました。私達はずっとこちらにいてほしいのですが、取り敢えずは1ヶ月、一緒に過せる事を嬉しく思います。桜や私は勿論の事ですが、ここにいる側に仕える者、全員が洋介さんの事を首を長くしてお待ちしていたのですよ。今日は洋介さんの歓迎会ですので皆競ってお料理を作ったみたいですの。どうかごゆっくり、楽しんでお食事をされて下さいね」
そういうと菫は洋介の側にいた雪乃に目で合図して、洋介に飲み物を入れさせる。
「そうそう、洋介さん。桜はちょっと用事があって咳を外しているので、私達だけで歓迎会を始めてもいいらしいですわ」
洋介に飲み物が注がれる間、菫が桜が不在の理由を教えてくれる。
そして菫の側に控えていたメイドが菫のグラスに飲み物をいれると、菫は楽しそうにグラスを上に上げた。
「それでは、洋介さんとの出会い、そして私達の未来にかんぱ…」
菫が言い終える前に洋介は突然乾杯を止めた。
「…菫さん、ちょっと待って下さい。まず始めにこんなに立派な歓迎会を開いて戴き有難うございます。でも、俺はこのまま乾杯はしたくないです。さっき菫さんが言った通り、皆さんが俺の事を待ち望んでくれてたのなら、菫さんだけでなく他の皆さんとも乾杯をしたいです。本当は桜さんも一緒だといいと思いますが、用事でこちらにいないのなら仕方ないです。だから皆さんも一緒に乾杯をしましょう」
洋介はちょっとはにかみながらそう言った。
菫はというと少し驚いた様な顔をしたが、やがてとても嬉しそうな顔になり、周りに控えていたメイド達にグラスと飲み物を持ってくる様に指示する。
何人かのメイドが嬉しそうにグラスと飲み物を取りにいく。
そしてここに残っているメイド達の殆どは目に涙を浮べさせながら洋介を見つめていた。
何人かのメイドがグラスと飲み物を持ってきて、自分達で飲み物を入れ様とすると、洋介は立ち上がった。

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