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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 42

「ああぁ…洋介さまぁ…。わたくしは洋介様にお会いできてとても嬉しいですぅ…。どうか、これからもずっとこの屋敷にいて下さいませ…」
「ああっ!!ずるいわ!!私も洋介様の事お慕い申してあげているのに、貴女だけ洋介様に抱きついくなんて」

…………………………………………………………………………

洋介の周りは修羅場になっていた。
1人から始まった「洋介様獲得大作戦」はもう、収拾がつかない所まできており、洋介は絶世の美女達に揉みくちゃにされていた。
洋介は揉みくちゃにされて、彼女達がもつ女性特有の香りに脳下垂体を刺激され、理性の箍が外れそうな所まできていたのだ。
(ううぅ…、幸せ…。毎日こんな風にされるんだったら、一生ここにいてもいいな)

「…もう、貴女達…。洋介さんが苦しそうじゃない。嬉しいのは分かりますけど、そろそろ洋介さんを放してあげないと可哀想よ」
と、そこへ漸くこの状況に呆れた菫から助け船が出た。
それを聞いたメイド達は我に返って、恥ずかしそうに洋介から離れていった。

「では、洋介さん。お食事を始めましょう」
メイド達が洋介から離れたのを確認して、菫は洋介に席に着く様に言った。
洋介はこの貴族が大晩餐会でもする様な、とてつもなく広い部屋の中央に備えてある、長さ20mはあろうかという位大きなテーブルの、所謂上座にあたる部分に座らされる。
このテーブルは長方形になっていて、今座っているのは洋介と菫しかいなく、菫は洋介の真向かい、20m先に座っていた。
先程から洋介の側には雪乃が控えていた。
どうやら用事が終わって、洋介の世話係をしてくれるようだ。
そして他のメイド達はテーブルから離れた場所で間隔を置いて姿勢よく並んでいる。
菫は毎日この様な食事を取っているであろうから慣れているのだろうが、ほんの数日前まで一般庶民だった洋介には堪ったものではない。
洋介はというと、緊張して椅子の下でガクガクと足を震わせていた。

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