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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 41

「は、はあ…って、菫さん何を言ってるんですか!?」
菫の「夜が長い」という言葉には反応しなかったが、洋介はもしかして雪乃との事がバレているのでは…と少し不安になった。
「もしかして、俺の部屋に監視カメラが…」
洋介は心の中で呟いたつもりであったが、そこは洋介の悪い癖である。勿論しっかりと口に出してしまっていた。
「え?監視カメラですか?勿論洋介さんの部屋ですからついて……いえ、え〜っと…つまりはですね…桜が先程洋介さんのお部屋に伺ったら、洋介さんと雪乃が楽しまれていたと言っていたのですよ。桜のあの悔しがる様は、ちょっと可哀相でしたわ…」
(雪乃が洋介さんにして戴くのも、それはそれで嬉しいけど、私とだけして下さればいいのに…)
菫は洋介に桜の事を伝えると、更に心の中でそう呟いた。

それから二人の間に沈黙の時が流れた。
洋介は桜に覗かれていた事が恥ずかしくなって、菫は洋介との秘め事を想像してである。

それから再び時は流れ…
とは言っても、5分位ではあるが…
「あの〜、菫さん?歓迎会に連れて行ってくれるんですよね?そろそろ行きませんか?」
洋介がそう言うと、100m先のモノを見ているのではないかと思われる位、遠い目をしていた菫が漸く洋介の言葉で我を取り戻した。
「そ、そうですわね…さあ、洋介さん行きましょう!皆が待っていますわ」
こうして漸く洋介は歓迎会に向かう事が出来るのであった。

暫く沈黙のまま歩いていたが、菫は目的地に着いたのか、一つの部屋の前で立ち止まった。
「…洋介さん…、こちらの部屋ですわ。本日は、洋介さんの歓迎会となっているから、存分に楽んで下さいね」
菫は笑顔で答えると、その部屋のドアを開ける。
ドアが開いた瞬間、洋介は眩暈がしそうになった。
そこには、20人程のメイド達がずらっと姿勢よく並んでおり、皆満面の笑顔で洋介を迎え入れてくれたのだ。
そして、そのメイド達は全員目を輝かせており、中には倒れそうになる者まで出ていた。
洋介は菫に促され、そのメイド達の間を恥ずかしそうに歩いていく。
洋介がメイド達の間を通る時、横に並んでいたメイド達は洋介に逢えた嬉しさからか、皆涙を流している。
そして、何人かは感極まり、遂には洋介に抱きついてしまったのだ。

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