PiPi's World 投稿小説

華が香るとき
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 17
 19
の最後へ

華が香るとき 19

(ヤバ…。いきなりこのムードかよ…)
流石に洋介も部屋に入って早々険悪なムードはマズイと思ったので、菫を宥め様とする。
「いや…、菫さん…。確かに突然でビビリましたけど、俺…、別に怒ってないですから」
と、洋介が菫にビビリながら言ったが、菫は激激怒りという感じで洋介をまくし立てる。
「私がいつ洋介さんの心配をしたって言うの!?私が怒ってるのは、この私でさえ、何日か一緒に過ごしてきて、キスなんかした事がないのに、洋介さんにまだ挨拶もしない桜がいきなりあんなディープキスをしたのを怒ってるのよ!」
(ハイ…?ナンデスト…?)
(あまりの激しさにカタカナになったじゃないか。しかもあれだけ俺とキスしてそれですか!?)と洋介は思ったが、流石にこの剣幕では何も言う事が出来なかった。
桜は桜で何か腑に落ちない様で菫を刺激する。
「あ〜ら、菫。何で私が洋ちゃんとキスしたらいけないのかしら!?というより、何で貴女が洋ちゃんとキスできるのかしら!?貴女には洋ちゃんとキスする資格はないんじゃなくって!?洋ちゃんとキスできるのは、私だけじゃないかしら!?」
と、一気にまくし立て、桜なる人物は洋介に再びキスをしてくる。
(ナ…ナンデスト……!?)
(俺とキスできる資格…!?何それ…?っていうか、何でまたキスされてんの、俺…?その前に、桜さんって何者?何で俺とキスできるの…?っていうか、俺の意見は誰も聞いてくれないの…?)
菫と桜の其々の一言で、洋介を囲って一触即発の雰囲気になっている。
菫は桜の一言がきいたのか、頭から角でも生えてきそうな形相をし、洋介から桜を引き離す。
今でこそお互いの目にイナズマが飛び交っている位だが、そろそろ掴み合いになりそうなので洋介は桜が何者かを聞こうとするが……
「あの…」
「何よ…。洋介さん今忙しいから黙っていて!」
どうやら洋介には発言権はない様だ。
寧ろ、この時点では存在権すら否定されそうな気がする。
と、思ったが…。
「なあに、洋ちゃん…?」
だが、菫とは違って桜の方は洋介に話し掛けられて嬉しい様だ。
先程の険悪な雰囲気等微塵も見せない様な笑みで洋介に話し掛けてくれる。
「あの…、桜さんって一体どの様な方なんですか?」
「えっ…?嘘…、洋ちゃん私の事覚えてくれてないの…?」
洋介のその言葉に桜はなぜかショックを受け泣き出してしまったのだった。

桜が急に泣き出してしまい、洋介は狼狽してしまう。
「え〜と…、どこかで見た事ある様な気がするんですけど…。すみません、分からないです…。でも、菫さんと桜さんって姉妹ですよね…?」
しかし、洋介の言葉が終わる前に桜は先程よりももっと激しく泣き出してしまった。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す