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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 111

んぐ…んぐっ…ぐっ…んぐっ…
洋介の飲みっぷりを見て、そのメイドはのぼせ上がってしまい倒れるのであるが、その様子は洋介の目には入らず、しかもそのメイドに嫉妬した他のメイドにそのメイドはテーブルの下に追いやられるのであった。
「洋介様、最後になりますが、菫様がお作りになられていたこの薬草の飲み物を飲んで下さいませ」
洋介は「薬草」と聞いて、嫌な顔をするが菫が作った物なので再び覚悟をして飲み始める。
「あっ…これ美味しい…」
菫は洋介の為に飲みやすい様に作ってくれていたので、洋介は一気に美味しく飲む事が出来た。
そして洋介はお腹が満たされ満足したのか、にっこりと「ご馳走様でした」と周りにいるメイド達に微笑むのであった。
搾り取られ枯れ果てていたエネルギーをようやく充填できたという感じがする。だがその代わり、眠気がまたぶり返して来てしまった。
(もしかして午後は何か予定があるんじゃないだろうか。果たして一日乗り切れるかな…?)
するとそんな洋介の心境を察したのか、二人のメイドが前に進み出た。そのうちの一人が口を開く。
「洋介様。洋介様は朝からいろいろとおありでした。もしかしてまだお疲れなのではないでしょうか?」
「はあ、まあ…それは…」
確かに疲労は残っている。だがあまりあからさまに「疲れた」と言っては雪乃やその他の人達を責めることを意味しかねない。曖昧な返事でお茶を濁す。
すると進み出たうち、もう一人のメイドが口を出した。
「洋介様。よろしかったらもうしばらくの間、お部屋でお眠りになってはいかがでしょう?皆様には私どもからそう申し上げておきますので…」
「え?いいんですか?」
「「はい」」
洋介にとっては渡りに船の進言だった。ありがたく乗せてもらうことにする。
「それじゃ、そうしようかな…」
「かしこまりました。お部屋までお連れします」
「ええ、お願いします」
洋介が立ち上がると、二人のメイドは左右から腕をからめてきた。
「あっ…」
今朝方浴場まで引きずられた時ほどではないが、ちょっと気恥ずかしい。一人でいいですと言いたいが、残念ながら洋介はだ自室まで自力でたどり着く自信がなかった。若干顔を赤らめつつ二人のメイドにされるままに任せ、洋介は食堂を出て廊下を歩いていった。

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