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華が香るとき
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき 107

そのメイドが最後の立ち入ってはいけない領域に入る前に、何と神の救いの手が…いや叔母の愛の手が差し出されたのである。
「いえ、何でもありませんよ菫さん…(本当に有難うございます!!)」
菫に対して自分の貞操の危険が迫っていた事は敢えて伏せて、何事も無かった様に接する洋介だが、心の中では最大限の感情をこめてお礼を言うのであった。
「まあいいですわ…洋介さんがお風邪をひいたら大変ですので、お屋敷に戻りましょうか」
そうして洋介一行は屋敷へ戻るのであった。
 
 
洋介一行は屋敷に着くとそのまま三階にある洋介の部屋に直行する。
そして洋介が部屋に入ると桜が今か今かと待ち構えていた。
「洋ちゃ〜ん、大丈夫だった?ご免ね、洋ちゃんが辛い時に側にいないなんて母親失格だね…でも、その償いは必ず何倍にもして返すからそれで許してね♪」
洋介に謝っている時は桜も本当に申し訳なかった様な顔をするが、最後の部分は今後一体「何の」償いをするのであろうか…
養父似の洋介にはその真相が何であるかなど検討もつかないし、それ以前にその言葉に隠されている感情に気付きもしない。
「はい、有難うございます」
洋介はアリ地獄に嵌った等という事に全く気付かずに、純粋に礼を言うのみであった。
「もう洋ちゃんたら可愛いんだから♪」
桜は洋介を一気に引き寄せ、洋介の顔を胸にギュッと息が出来ない程強く抱きしめる。
「んんっ〜…んんんっ〜」
洋介は息をする為にもがくが、「洋介モード」に入った桜にはそれが分からない。
「洋ちゃん♪洋ちゃんっ♪洋ちゃ〜んっ♪」
桜は更に抱きしめる腕の力を強くするのであった。
 
「…ちょっと桜…」
洋介を相変わらず抱きしめ続けている桜と、急に動きが無くなった洋介…
そして洋介の動きが無くなった事が不安になった菫が冷や汗をダラダラと流しながら桜の腕を取る。
「私の唯一の至福の時を邪魔しないでくれる!?」
桜は洋介との触れ合いを邪魔されるものと思い、菫の腕を振り解く。
「…いや、そうじゃなくて……洋介さん、息をしてないみたいなんだけど…」
「えっ!?」
菫に指摘されて初めて気付いたのか、桜は恐る恐る洋介の方を見てみると、確かに息をしていない様であった。
「洋ちゃん、ご免なさい!!」
桜は急いで腕を放すと、白目になった洋介の顔が現れる。
「いやあああっっ!洋ちゃんっ!!」

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