PiPi's World 投稿小説

華が香るとき
官能リレー小説 - その他

の最初へ
 103
 105
の最後へ

華が香るとき 105

「洋介さんを侮辱した罪は重いわ。洋介さんを侮辱する者は、私や桜、そしてこの屋敷にいる全ての者を侮辱するのと同じ事…貴女にはこの島を出て行ってもらいます!…そして先生、貴女も監督不行届きで停職一ヶ月に処します!」
桜と打ち合わせた菫が、二人に処罰を言い渡す。
処罰を聞いた女生徒は泣き崩れ、教師もしょんぼりとうな垂れてしまった。
メイド達も「それ位当然!」と言った感じで二人を見下していたのだが、洋介だけは違ったようだ。
「あの、菫さん…彼女達の処分は余りにも酷すぎます…それに、元々俺がこんな所で寝てたのが悪いんだから、彼女達への処分は無かった事に出来ませんか?」
メイド達に囲まれて、菫や教師・生徒達からは洋介の姿は見えないのだが、一連の話を聞いていた洋介が、あまりにも酷すぎると思い、菫に懇願する。
「洋介さん…洋介さんのお優しい気持ち、そのお気持ち自体は私も嬉しいのですが、今回ばかりは私も許せません。私は洋介さんの願いなら何でも聞いてあげたいですが、今回だけはご容赦下さい」
菫は洋介が優しい人間に育った事は嬉しいのだが、それでも罰しないと気持ちが収まらないのか、洋介に頭を下げて謝る。
「ねえ、菫〜?洋ちゃん何ていったの?」
そこに受話器や洋介や教師・生徒達が知らない盗聴器からも話が聞こえなかった桜が電話で菫に尋ねる。
「ああ、桜ね。洋介さんは自分がこんな所にいたのが悪いのだから許してあげて欲しいって言ったの…」
「えっ…!?洋ちゃんがそんな事言ったんだぁ…嬉しいなぁ…やっぱり洋ちゃんはママの子供だねぇ…ママは洋ちゃんがそんなに優しい子に育ってホントに自慢だよ。洋ちゃん愛してるからね♪ちゅっ♪」
桜は洋介が優しい子供に育ったのが嬉しかったのか、途中からは自分の世界に入り、挙句の果てには受話器に向かって投げキスまでしてしまう始末である。
しかし、その桜の態度は「水に油を注ぐ」行動だった…
「何がママの子よ!?私の甥だから洋介さんはこんなにお優しい子供に育ったの!私に似たから洋介さんがこんなに立派でお優しい子供に育ったんだからね!?」
「何よ…菫はお腹を痛めて洋ちゃんを生んでないじゃない!私は洋ちゃんと一番血が濃い親子なの!間接的にしか繋がってない貴女に洋ちゃんの何が分かるって言うの!?」

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す