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新・三国志
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新・三国志 10


益州に着いた諸葛亮は法正などともに蜀の新たな法である「蜀科」の制定に勤しむ一方で、
諸葛亮「殿、涼州の諸勢力に同盟を持ちかけては」
法正「さすれば漢中を挟み撃ちにする事ができますな」
劉備「孝直も賛成するなら大丈夫だろう」

その頃、魏では重臣と宦官達が、曹操の娘を皇后にしようと目論んでおり、
曹操「今の皇后を始末して娘を皇后にせよと申すのか」
宮中に上がらせた娘を漢の皇帝の皇后にするというのは、皇帝との繋がりを強める事にもなるが、
曹操「皇后を廃すれば余を逆臣だとして玄徳達が挙兵する口実を与える事になりかねん」

すると、涼州で馬一族達による反乱が起きたと知らされ、
曹操「馬騰が逃亡を図っただと?」

馬騰達は即座に捕えられ、
曹操「息子達に反乱を起こすよう唆しおって」
馬騰「今更命を惜しいとも思わん。さっさと斬るが良い」

涼州では、馬騰の息子、馬超、字は孟起が諸葛亮と会っており、
馬超「劉将軍と同盟を結んだのは良いが、都にいる父達の事が気がかりだ」
諸葛亮「ご心中察します」
すると従兄弟の馬岱達が戻って来て、
馬超「父上や弟達は如何なされた?」

父や弟達が曹操に捕えられて処刑されたと知り、
馬超「かねてから覚悟していたとは申せ。何という事だ」

諸葛亮は涼州から益州へと戻り、
諸葛亮「殿、魏が涼州に出兵すれば漢中が手薄になる筈です」
張飛「でもよ。孟起って若大将も自分のせいで父親が殺される羽目になって散々だな」
諸葛亮「・・・」

劉備は早速、張飛や魏延などを漢中に出兵させるのだが、
張魯は既に曹操の命令によって許に移り住んでいたものの、
五斗米道を信じる民と魏から派遣された兵士が一丸となって抵抗し、

魏延「思ったより手強いですな」
張飛「文長(魏延の字)、民をあまり殺さずに魏の軍勢だけを始末する良い手を考えたが」
魏延「張将軍、本当ですか?」

急に張飛達の軍勢が引き上げていくのを見て、漢中にいる兵士や民衆達は、
「アイツら、退却していくぞ」
すると魏からの使いと称する男が、
魏の軍勢に涼州への援軍に向かうという命令書を見せるのだが、
魏からの使いと称する男、実は張飛の配下で、
命令書も魏から派遣された軍勢を漢中から退かせるための罠であり、
魏の軍勢は漢中から出たところを魏延達に襲われ、その隙に張飛達が漢中を占領してしまった。

劉備「漢中を手に入れ、益州はほぼ我らのものになったな」
諸葛亮「漢中太守にはどなたが宜しいでしょうか?」
法正「張将軍が良いのでは。関将軍に次ぐ古参でもあるのだから」
劉備「いや益徳より文長の方が良いだろ」

漢中太守に魏延が選ばれた事に、
張飛「兄貴、いや、殿。何で文長が漢中太守なんだよ」
劉備「別にお前の功績を認めていない訳じゃない。単純に文長の方が良いと思っただけだ」

周瑜が亡くなって2年の間、劉備が益州を手に入れ、涼州の諸勢力と同盟を結んだ事に、
孫権「子敬が益州の南部にいる異民族を味方する説いていた筈だが」
呂蒙「ですが、魯閣下の話によれば異民族達はどうも足並みが揃っておらぬようで」
孫権「病に倒れた子敬にもしもの事があれば、子明(呂蒙の字)、お前に後を任そう」

すると魯粛が亡くなったという知らせが入り、
呂蒙「何という事だ」

魯粛が亡くなった事は、荊州にいる関羽達にも知らされ、
関羽「後を引き継いだ呂子明は強硬な考えの持ち主らしいの」
趙雲「はい、隙を見せれば荊州に攻め入るつもりかと」
徐庶「関将軍、あなたは何かと相手を見下すという悪い癖があるのでくれぐれもご自重なされよ」

関羽は目下の相手や兵士達には優しいが、同格の武将などを見下しがちな面があり、
関羽「元直殿。どういう事ですかな?」
徐庶「荊州をしっかり守って頂いて欲しいという気持ちで申した事までですが、いやはやとんだ失礼を」
関羽「確かに殿と共に益州へ向かった将達が功を上げたと聞く度と奴らに負けるかと思ってしまう」

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