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恋愛リレー小説 - 青春

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机 4

一方砂夜の教室では―
「はぁ…」こちらでもため息が。「最近ため息ばかりだね(笑)」夏美が話し掛ける。「あっ、そういえばそのブレザーどうしたの?今日砂夜もってきてなかったよね」椅子にかかっているブレザーをみてつぶやく。「名前聞いた?」「それが…うっかり聞きそびれちゃって…でもイニシャルがあったから」そこには『A.HAYAMA』の文字が。「そういえば次、数学だよね。返しにいっちゃえば?」「そうだね。夏美お願い。一緒に付き合って!!」「しょうがないなぁ」
砂夜は再び秋治のいる一組へ…長い廊下を夏美と歩く。数学以外で1組へ行くのははじめてだ。
「そういえば私とラクガキ交換してる子わかるかも…」夏美の冷やかす声も聞こえないほど砂夜は秋治が気になってならなかった。
『…ゃ…砂夜!!』
『へ?』
『ほらッ!一組ついたょ!!どの子か覚えてる?』
はっと気付くと一組の教室に砂夜は入ってしまっていた。
きょろきょろ辺りを見回すがなかなかブレザーの持ち主は見付からない…


―…あっ!
あそこできょろきょろしてる子は水飲み場の…。
先に気付いたのは秋治のほうだった。
秋治が砂夜の方に行こうと思い立ち上がった。すると松山が…
「ぉぃ!あの子だぜッ数学でお前の席座ってんの〜」そう言って砂夜を指さした。
秋治は驚いた。
偶然とはすごいものだ。「なんかさ〜普通の子なんだけど、よくみりゃ可愛いんだょな〜仕草とか笑った顔とか…」松山がぼやく。
それを聞いて秋治は気付いた。「松山もしかして…」 秋治が顔を覗きこむと松山は慌てて否定した。「違うょ!お前が気になってる見たいだったから数学ん時よく見てたんだ!それだけだょ」
だが秋治はごまかされなかった。
松山もあの子の事が気になっていると…。

きょろきょろと人の多い教室に目をくばる。
『ぁ!』
砂夜は秋治が立ち上がってくれた事でようやく見付ける事ができた。『ん〜見付かったの?』夏美が興味で目を輝かせながら聞いてきた。『ぅん!ほらあのちょっと不機嫌そうな顔してる人!』
そう言って砂夜は秋治を指さした。
『…ぇ…ぁ、あの人なの?』急に夏美の顔からは輝きが消えた…

夏美は静かに口を開いた。『砂夜、あの人…』砂夜は夏美のいままでにない顔に不安を感じた。『夏美?』

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