机 14
『・・・でも・・・あたし重いし・・・あたし歩けるから歩こう・・・』
砂夜はボーっとしながら歩き出した。
その頃、秋治は・・・
(くっそー!!このままじゃ松山に先越されちまう・・・)
「先生!!俺、次のテストで80点とるから!!じゃ、さよーなら〜」
と言って、その場を乗り切り、松山を追いかけた。
昇降口にでると松山と砂夜が見えた。
「松山〜!!俺が送ってくから、お前は教室帰れよ」
やっと松山達に追い付き秋治はパッと顔を上げた。
その視界には少し歪んだ顔でこちらを見る松山
……と
その肩に持たれかかる砂夜の姿だった
『なんだよ秋治。テストは?』
少し嫌味混じりで松山は秋治に言った
すると秋治はキッと強い顔で松山を見た
『んなの受けてられるかよッ!
しかも福沢の授業だぜ?
本当なら担任の福沢が秋羽を送って行くべきなのにそんなヤツの授業なんか…』
松山に砂夜をとられたくなくてカァーと秋治はなっていた。
『ん……羽山君?』
そんななか砂夜はもうろうとした意識のなか
「羽山!!具合どうだ!?今から送っていくから」
『ぷッ』
松山がいきなり吹き出したので秋治はギロッと松山を睨む
『なんだょ!松山ッ!!この状況で笑えるよなッ』
息も絶え絶えに顔を赤くして松山を責め立てる
『…だってお前動転しすぎだろッ』
松山は笑いを堪えられずにクッと笑う
『何処がッ?!』
秋治は自分の言った事が分かってないらしい
『砂夜ちゃんを羽山って…お前もぉ砂夜ちゃん手に入れたつもりー?
どうせ何時もそんな事考えてるだろー?
あー恥ずかしいッ』
秋治はやっと気付き顔を先程より赤く染めた
『あー馬鹿らしい
……今回は譲ってやるよ』